「全盛時代のチャールズ.チャップリンが、
久しぶりの休暇を得て南仏海岸に遊んだ折、
チャップリン仮装コンテストというのに
出くわした。面白がって出演したら、二位
だった、という、つまりチャップリン本人
よりもチャップリンらしい一位がたわけだ
こんなエピソードを久しぶりに思い出した
のは、彩の国さいたま芸術劇場2008年3月
公演(身毒丸復活)の藤原竜也に、位相
は異なるが、似たような事を感じたからだ。
1997年初演の際の藤原は実年齢が身毒丸の
年齢にほぼ同じだった。それから11年後の
身毒丸は薹が立ちすぎていはしないか、と
思わないではなかった。ところが、事実は
11年前よりはるかに少年っぽく見えたので
ある。シェイプアップを試みた効果もあろ
う。しかしそれよりも、11年の年齢を重ね
た藤原が虚構としての少年を演じえたこと
に最大の理由があるのではないか。つまり
仮装コンテストにおける虚構のチャップリ
ンが、現実のチャップリンよりもチャップ
リンらしかったように、藤原における虚構
の少年身毒丸が、生身の少年身毒丸よりも
はるかに身毒丸らしかった、ということだ。
11年間の間に、藤原は舞台に上がった普通
の少年から虚構を演ずる人格-役者に成長
したのだ。」引用ここまで…
(よむ、詠む、読む 高橋睦郎著より)
2位になったチャップリンは、どう反応した
のでしょうか?
その時の情景を思い浮かべると…
…面白いですね。
そんなことも考えながら、
いまトレンディーな藤原竜也の役者としての
11年間の進化も見てみたいなと感じました。
このように、人が演ずる芸術は、磨かれて
いく技が、時間ともに進化していく、
その様を鑑賞するのも楽しみなんだろうな…
と思いました。
歌舞伎俳優の公演を毎回追いかけて行かれる
ファンの方々の気持ちがわかります。
それに対して、時間が経っても変わらない、
ルビーは、変わらない美しさを手にすること
によって、変わっていく自分や
時間の流れを感じながら楽しむものです。
えっ…チャップリンは、どちらなの?
もう進化することのないチャップリンは、
その時の映像共に、ルビーのような
「お宝」になったのです。

久しぶりの休暇を得て南仏海岸に遊んだ折、
チャップリン仮装コンテストというのに
出くわした。面白がって出演したら、二位
だった、という、つまりチャップリン本人
よりもチャップリンらしい一位がたわけだ
こんなエピソードを久しぶりに思い出した
のは、彩の国さいたま芸術劇場2008年3月
公演(身毒丸復活)の藤原竜也に、位相
は異なるが、似たような事を感じたからだ。
1997年初演の際の藤原は実年齢が身毒丸の
年齢にほぼ同じだった。それから11年後の
身毒丸は薹が立ちすぎていはしないか、と
思わないではなかった。ところが、事実は
11年前よりはるかに少年っぽく見えたので
ある。シェイプアップを試みた効果もあろ
う。しかしそれよりも、11年の年齢を重ね
た藤原が虚構としての少年を演じえたこと
に最大の理由があるのではないか。つまり
仮装コンテストにおける虚構のチャップリ
ンが、現実のチャップリンよりもチャップ
リンらしかったように、藤原における虚構
の少年身毒丸が、生身の少年身毒丸よりも
はるかに身毒丸らしかった、ということだ。
11年間の間に、藤原は舞台に上がった普通
の少年から虚構を演ずる人格-役者に成長
したのだ。」引用ここまで…
(よむ、詠む、読む 高橋睦郎著より)
2位になったチャップリンは、どう反応した
のでしょうか?
その時の情景を思い浮かべると…
…面白いですね。
そんなことも考えながら、
いまトレンディーな藤原竜也の役者としての
11年間の進化も見てみたいなと感じました。
このように、人が演ずる芸術は、磨かれて
いく技が、時間ともに進化していく、
その様を鑑賞するのも楽しみなんだろうな…
と思いました。
歌舞伎俳優の公演を毎回追いかけて行かれる
ファンの方々の気持ちがわかります。
それに対して、時間が経っても変わらない、
ルビーは、変わらない美しさを手にすること
によって、変わっていく自分や
時間の流れを感じながら楽しむものです。
えっ…チャップリンは、どちらなの?
もう進化することのないチャップリンは、
その時の映像共に、ルビーのような
「お宝」になったのです。
