
「指輪88」淡交社は、昨年の春に発行された
いままでにない指輪の本です。
何が新しいのか?
というと、4000年前からのリング
の変遷が、何のためのリングだったのか?
という視点がインデックスになっている
こと、そして、原稿を書いた人が、
それぞれ、リングを手に取った感触や
実際に着けてみて、どう感じたか?
という視点で書いたという点です。
例えば…
紀元前2000年…紀元前1400年代
王の再生を祈る指輪
子供の成長を願う指輪
1500年…1600年代
ふたりの心を一つにする指輪
1700年…1930年代
幸せのおすそ分けをする指輪
1945年…現代
スパイが使ったカメラの指輪
神話に触発されたキュビズムの指輪

…と題名を見るだけでもそのユニークさが
お分かり頂けると思います。
文献をまとめた本や、考古学的な本は
あると思いますが、ジュエラーが実物を
手に取って書いた本という意味では、
とても価値があったと思います。
ちなみに、私は、ルビーのリングを中心
に5本ぐらい担当させて頂きました。
自分の眼で見る頻度が一番高い
ジュエリーである「指輪」。
これだけ小さな指輪が人の「心」の
シンボルだったこと、とても
パーソナルなモノだったことに
驚かれると思います。
是非一度、手に取って見て下さい。