「赤は、派手だから…」

ルビーをご覧いただいて、そういわれる方が

意外と多いので、「赤色」を遠慮される

のは、なぜか?

ちょっと調べてみました。

視覚デザイン研究所が発行する

「定本 和の色辞典」に赤色の記述があり

ましたので引用します。

赤色…

呉藍(くれない)、
韓紅花(からくれない)、
唐紅(からくれない)と呼ばれた、
鮮やかな紅色は、紅花(ベニバナ)の
花びらを干して、黄色の色素を除いた
紅色だけで染めた色であり、呉(中国)
から伝わった藍という意味で、呉藍
(くれあい⇒くれない)と呼ばれた。
(当時、藍は染料一般を意味した)
紅花は非常に高価で、個人にとっては
破産的贅沢品だったが、それでも
身分不相応に衣服を染める人が後を
絶たず、社会問題化し、身分による
使用制限ができ、冷泉天皇の時代
(967~)に禁色になった。
(引用ここまで)

今からは、染料が破産する人が出るほど
高いとは想像もつきません。

また、江戸時代にも贅沢な色として何度か

禁止令が出たそうです。

これらの歴史背景に加えて、

赤は色彩学的に一番目につく色なので、

着けるときに少し気が引けるのかも

しれません。

今の時代は、禁色ではなくなりました。

皆さん、リッチな赤色を楽しんで

ください。