ヒストリックリングを拝見していると

感じるデザインの変遷。。。。

簡単に要約できるものでは、ないにしろ、

3700年前のスカラベ(昆虫:糞ころがし)

をモチーフにしたリングなどの宝石から

感じられる「自然や神」、または、

その自然や神と交信できる感性を

持った特別な人=王を崇めたデザイン。

勿論、神話で登場する神のカメオを使った

リングも含めて。。①

次にキリスト教など中世の宗教色が濃い

デザイン。(抑制され、一般の人の感性を

表現する余地がない感じがする)②

そして、ルネッサンス期から始まった、

それまでは、特権階級の人たちのもの

だった宝石を貨幣経済の充実とともに、

裕福な一般人が着けられるようになった、

その喜びが形になった形。③

それ以降の「人の感性」が、

その形に磨きをかけていったデザイン。④

「私のデザイン」と自分が発揮する感性を

知的財産という様に個人的に

所有しようとする最近のデザイン⑤

という様に、ヒストリックリングを

見て感じるのは、その時々の時代に

生きた人々が大切にしようとして

いたものが現れるということ。

ヒストリックリングは、ある意味で

タイムカプセルです。


写真は、ルネッサンス期のドイツの結婚指輪指輪88淡交社から