胡散臭い学問
大学で心理学を専攻していたころ,他学部の友人からこんなことを言われました
「心理学って胡散臭くね?」
そんなこと言われると私の存在意義が揺らいでしまいます(´・ω・`)
でも,世の中を冷静に見渡すとそうなんですよ!
よく「科学的に証明された心理学の実験!」みたいなうたい文句で紹介されている心理学の理論を見かけますよね
本屋さんにいけば「やばすぎる心理学」みたいな本がずらりと並んでます
読者の皆様の中に,そういう本を買った事のある方はいらっしゃいますか?
心理学の本を買った事のある方に質問させてください
「何かいいことありましたか?」
日常生活に役に立ったと思えるのなら,素晴らしい本だったのでしょう
書いた著者が優秀な方だったのでしょう
問題は,「なんも役立ってないじゃないか!」とお怒りのそこのあなたです
意味ないのかな(´・ω・`)
面白い心理学理論が紹介された本を(安くないカネを払って)買ったのに,全然いい事ないじゃないか!
やっぱ心理学なんて似非科学なんだ!
なんともごもっともなご指摘でございます(´・ω・`)
そもそも,科学が科学たり得る要素とは主に3つあります
➀誰にでも当てはまるのか
同じ実験を誰がやっても,同じ結果が出る。その心理は誰にでも起きる事。
➁論理的に説明できるか
誰が考えても,同じ結論にたどり着くことができるか
➂客観的に見る事ができるか
その出来事を誰が見ても,同じ特徴を拾い上げるか
心理学はどうでしょうか?
少なくとも,本屋さんで売ってる心理学の本はこの3つをクリアできていると思います
では,なぜ役に立っていないのでしょうか?
心理学が対象としているものは?
どんな科学にも,対象としているものがあります
例えば生物学は植物だし,経済学はお金の流れ,ロボット工学はロボットの仕組みが対象となっています
心理学はどうでしょう?
心理学が対象にしているもの
それは心です
誰の?
それは誰か特定の個人です
心理学が他の学問と違うのは,「目の前の個人の心」が対象となっています
これが大前提となります
心理学が役に立たない理由
心理学が役に立たない理由
それはずばり,誰にでも当てはまる理論が,目の前の人にも当てはまるとは限らないから
です
本で紹介されている心理学とは,「統計的に見れば個人にあてハマるかもしれない理論」に過ぎません
そこには,「目の前の人との交流」とか「自分と相手の関係性」とか「無限にある,その人の特徴」といった要素は無視されています
心理学の理論はあくまでヒントに過ぎないのです
じゃあ,心理学は似非科学なの??
実はそうでもありません
例えば,相手を説得するための心理学理論として有名な「ドア・インザ・フェイス」があります
最初に大きめのお願いをして,断られたら小さいお願い(こっちが本命)をすると,聞いてもらいやすい
というものです
これは「一度断ったことへの罪悪感」と「お願いされたら応えなくちゃいけないという礼儀」の間で揺れ動いているためにおきると考えられます
つまり,罪悪感を感じやすい人とか,頼まれたら断らずやっちゃいたくなる世話好きさんが相手なら効果があるのです
こんな風に,心理学を意味ある学問にするには使い方を考えなくてはなりません
それでこそ,心理学は真価を発揮するのです