この町に住み始めて9年目、あと半年で10年になります。2000年に大学院を卒業して今のマンションに引っ越してきて、なんやかんやでそのような時が過ぎていきました。振り返れば色々あるにせよ、もう10年もたったのか、という感じです。
住んでる町も変わりました。マンションが多く建ち、空き地が減りました。気に入っていたカフェが、店長と土地のオーナーと話し合いの結果、経営から身を引いて店をたたみ、その土地に大きなマンションが建ちました。町に住着いている猫がやたら少なくなりました。
10年前、この町にきたとき、この町独特の華やかさを感じてはいましたが、それは移ろい行くものだということを、今となっては感じています。もちろん今でも、東京の町の中でも、ある種の独特の下町と花町としての華やかさを同時に持つ町ということにかわりはないのですが、新しいものが生まれる中で、なにかが少しずつ失われていることは間違いのないことなのです。
この夕焼けに心洗われているわずかな時間の間にも、私の想像も及ばないところで、新旧が入れ替わる準備をしていることでしょう。それはこの町に住み続ける人にも問われている課題のようにも思います。
この町にもうしばらくいられるように、そう思う夕焼けでした。
