あれは4月のことだった。
(この子本当に女の子?って思うけど確実に私の遺伝子が暴れてるから何も言えない)
渡航のためにはパスポートだって、予防接種だって、健康診断だってやらなきゃいけない。
いやぶん投げかよw
ここで私は、大きな大きなミスを犯した。
しかし、ただでさえほぼワンオペ育児で手一杯な私にそんなの言えるわけがなかった。
すると夫は
今思えば、このやりとりが離婚のトリガーだった。
そしてまた、渡航準備の話ができないまま1週間終わった。
斜め上。
私、そんな異常な提案したかな?
とのこと。
たしかに私の親は向こうの親よりと近くに住んでるので、何かと協力してくれる。
しかも、産休育休中も私から生活費を按分して徴収してるので、普通にかなり潤ってる。
そう言った途端、夫の中でパチンと切れた。
私の左耳元で。
夫の海外駐在が決まり、彼は5月末から、私は娘とその2〜3ヶ月後に渡航することになっていた。
娘はまだ1歳でかなり手がかかるし、何より目が離せない。
うっかり目離した結果、新品のTV台にはメープルシロップを塗りたくられ、これまた新品の布製のソファにはごま油を注がれた。
夫が出発した5月末以降は、15万もする高い家賃の東京のマンションに住む必要がなく、出国と同時に私は実家へ身を寄せさせてもらうことにした。
ふと、気づく。
冷静に時間なくない?
渡航のためにはパスポートだって、予防接種だって、健康診断だってやらなきゃいけない。
何より3人分の荷物の仕分け(どれを持ってくか、捨てるか、実家送りか)が重労働だ。
すぐにエクセルファイルで荷物リストを作成して、自分の思う仕分け方を記入し夫に送信した。
夫からGOが出ればそれ通りに動ける。
結果、無視。
いやぶん投げかよw
てか何かしらレスしろよw
そしてある夜、夫の駐在先から帰国したばかりの同期と、情報収集のためのご飯から帰宅した夫がこう言った。
(ちなみに私も夫もお酒飲めないのでシラフ)
「いや〜詰んだわwww向こうクッソ激務らしいw」
「土日休みなし当たり前!長期海外出張当たり前!営業とか色んな仕事振ってくるらしいwオワタwww」
「ヨーロッパとかドバイとかもあるらしいよ〜⤴︎」
ここで私は、大きな大きなミスを犯した。
心に余裕があり、心優しく献身的に夫を支える妻であればこう言うべきだった。
「そうなの?大変そうだね。でも私がいるから大丈夫。一緒にがんばろ」
しかし、ただでさえほぼワンオペ育児で手一杯な私にそんなの言えるわけがなかった。
そして、つい言ってしまった。
「私と娘はどうなるの?」
すると夫は
「え、俺の心配は?」
今思えば、このやりとりが離婚のトリガーだった。
でも、元々頭大して良くないのに死ぬ気で頑張って慶應入って、名の知れた会社に入り、そこからようやく自分に合う会社に転職できたと思った矢先のデキ婚で、自分のキャリアは客観的に見てもボロボロだった。
もちろん、全て自分の選択だし自分の責任なのは分かっている。
可愛い娘を授かれたのもこの上ない幸せだし、疲れて帰ってきた夫を介抱したり、美味しい料理を作って待つのも幸せだった。
ただ、私が大学時代に漠然と憧れていた、世界中を飛び回って色んな人と出会ってビジネスをするという夢を、なんの足枷なく実現しようとしてるのに、そんな発言をする夫に腹が立った。
(子供が小さいので駐在も断ろうと思えば断れた)
もし、彼の言い方がもっとシリアスで
「今日話聞いてきたんだけど、想像以上に大変そうなんだ。家空けちゃうかもしれないけど俺も仕事がんばるからよろしくね」と言ってくれていたら、こちらは両手を上げて応援してた。
しかし上記の、半笑いで小馬鹿にした言い方である。
地獄のミサワを応援するやつがどこにいんだよバーカ!!!!!!!
そしてまた、渡航準備の話ができないまま1週間終わった。
時期的にも悪かった。
彼は経理なので3,4月はスーパー激務なのだ。
とはいえタイムリミットも少ない。
彼がいない間、会社の説明会で渡された駐在ガイドブックを読んでみた。
「渡航2〜3日前には賃貸の場合、物件を引き払い、ホテルから出社すると退去の立会いや引越しがスムーズに済みます。」
なるほど、そうすれば1歳の娘を抱えながら1人でやらなくても済む。
しかもガイドブックに書いてあるくらいなんだから普通なのかと思った。
そこで、午後夫が起きてきて機嫌が良さそうなのを確認し、しばらくしてから相談した。
「あのさ、引越しなんだけど、梱包は業者がやってくれるとはいえ、退去の立会いとか荷物の運び入れとかあるし、私だけだと娘いて東京と実家の往復大変だから、2〜3日前に2人で引っ越しやって、数日はホテルから出社してもらうっていうのはどうかな?」
すると夫はこういった。
「子連れだとお前はなんにもできないのか!!!!」
「いつもいつもお前ばかり大変だ大変だ言いやがって!!!」
「ふざけるな!!!!!」
斜め上。
私、そんな異常な提案したかな?
彼の言い分では
・子連れでできないというのはおかしい
・無理ならお前の親を呼べばいい
・そもそもホテル代支給されないだろ
・お前はいっつも自分が正しくて自分だけ大変だといっている
とのこと。
まず1番腹たったのは
私の親、雑用係と思ってね?
たしかに私の親は向こうの親よりと近くに住んでるので、何かと協力してくれる。
とはいえ車でも1〜2時間はかかる。
祖父母の介護もある。
あとホテル代支給されないって
お前年収840万もらってんだろ。
しかも、産休育休中も私から生活費を按分して徴収してるので、普通にかなり潤ってる。
さすがに私ももう無理だった。
「今からこんなんじゃ向こう行っても無理。今回は2年だけ赴任だし、別居にして下さい。」
そう言った途端、夫の中でパチンと切れた。
「出てけー!出てけー!出てけー!」
私の左耳元で。
1歳の娘の前で。
私たち夫婦の13階段は、こうして1段目を確実に踏み出した。