ラビブロ

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株式会社プロフェッショナル・ラビット代表取締役、公認会計士/税理士の森浩彰です。会計、税務の記事を中心に自分の趣味のこと等を書いていきたいと思います。

「Fire and Ash」を観てきました。

前作の「Way of Water」から三年ぶりの新作です。

(前回の感想はこちら)

 

最初に感想を言ってしまうと、おもしろくはなかったです。

何しろ、異種族となんやかんやあって、最終的に原生住民と人類と戦い、何となく原生住民側が勝利したふうで決着し、母なるパンドラのミラクルを前に大団円といういつものパターンを、また繰り返していました。

さすがに今回は違った展開になるだろうと思っていたのですが、驚いたことに、今回も同じでした。

しかも、最終戦に至るなんやかんやの中には、何じゃそりゃと思わず突っ込みたくなる場面も幾度となくありました。

ラストの怒濤のアクションでそれまでの矛盾やひっかかりを強引に有耶無耶にするのがジェームズ・キャメロンのやり口なのですが(例えば、ターミネーターで有機物しかタイムマシンに乗れないはずなのに、普通にサイボーグがタイムスリップしている矛盾に、いつのまにか誰も突っ込まなくなってしまったように)、その手管も今作はいまいち上手くいってなかったように思います。

 

しかし、わたしにとって「アバター」はおもしろい、おもしろくない、を超越した作品なので、それはどうだっていいのです。

あいかわらずパンドラは美しかったし、ジェイクは冒険していました。

それで十分です。

「アバター」はわたしにとって神話のようなものなのです。

神話に感動を求めたり、突っ込みを入れたりするのは無粋です。ギリシャ神話や古事記に合理性を求める愚か者はいないでしょう。

神話は壮大で、予測不能で、圧倒的であればそれでいいのです。

 

なので、「アバター」のできふできはわたしには全く問題にならないのですが、唯一懸念しているのは、興行的に大丈夫なのか、ということです。

公開初週の土曜日に観に行ったのですが、空席が目立っていました。

エンドロールの途中に席を立つ人も多かったです。

制作費は4億ドルほどかかっているらしいのですが、回収できるのかどうか甚だ疑問です。

そんなことはいち観客が心配することじゃないと思われるかもしれませんが、大いに関係あります。

 

監督の構想によると、五部まであるらしいです。

わたしは今のクオリティで最後まで観たいのです。

「アバター」は、その圧倒的な映像美に裏打ちされることにより映画として成り立っています。ふんだんに資金を投じ、最新のテクノロジーを駆使し、これまでにない映像表現を生み出すことによって、「アバター」は「アバター」たり得るのです。

これが、予算が削られ、映像がしょぼくなってしまっては観るに堪えません。

画力のないミケランジェロが描いた最後の審判など誰が見たいでしょうか。

 

だから、わたしは言いたい。

「アバター」に関しては、他の映画と違った見方をして欲しい。

キャラに感情移入したりストーリーを追ったりするのではなく、ただ、世界観を味わって欲しい。

不必要にテーマをほじくり出そうとするのではなく、何も考えず見たこともない惑星の神話に没入して欲しい。

満天の夜空を見上げて美しいと感じるように、偉大な芸術に触れ心を震わせるように、もっと単純に春木屋のラーメンを食って美味いと感激するように、塀の上でひなたぼっこする猫を見て可愛いと思うように、「アバター」を楽しんで欲しいと思うのです。

 

最後にもう一度言います。

わたしは今のクオリティでアバターを最後まで観たいのです。