教科書が教えない大東亜戦争の真実

教科書が教えない大東亜戦争の真実

発掘資料でわかる日本軍の功績

Amebaでブログを始めよう!

中国人民軍が行う

目に見えない戦争「三戦」

抗日戦争記念館に授業見学に

訪れる中国の学生

 

今回も中国人民抗日戦争記念館のリポートです。

前回のブログで、同記念館が反日色を一見薄めたような展示にリニューアルされたことを記しました。

このことは肯定的に捉えることは危険です。

 

2003年に制定された人民解放軍の法規「人民解放軍政治工作条例」には、

「輿論戦、心理戦及び法律戦を展開し、敵軍の瓦解工作を展開」することが明記しています。

この世論戦、心理戦、法律戦の3つを三戦と呼ばれています。

高度な民主主義国家に住む日本人にとってはピンときませんが、

一党独裁の社会主義国家、つまりすべての分野を中国共産党が支配・指導する中国においては、博物館、美術館といった類であってもすべて共産党の意図が反映されています。

私立が存在しない、すべて公立の施設なわけですからある意味当然です。

 

さて、ではこの人民抗日戦争記念館は、この三戦の中でどのような位置づけになるのでしょうか。

 

心理戦は軍事的プレゼンスの強化と敵の軍人・国民の士気を低下させることを意図するもので、武力に関するものです。

また法律戦は、国際法と国内法における国際社会の指示の取り付けになります。

領土問題などがここに関係します。

 

歴史教育や博物館関係は、主に世論戦に関係します。

その目的は国内外の世論に影響を与え、中国への国内外の支持を高めることです。

このことを踏まえて、今回の同記念館のリニューアルを見るとその意図が見えてきます。

 

前回、「日本語解説文がなくなり、中文・英語表記のみとなった」ことを報告しました。

このことは日本国民に対する世論戦はすでに終了したことを意味しています。

これは一つには、日本における歴史検証が高いレベルになったためです。

日本における学生運動が終焉を迎え、主に1980年代からはじまった歴史検証は、

2000年以降、実を結ぶことになりました。

 

現在の日本の教育現場では依然として、いわゆる自虐史観による歴史教育が行われていますが、いわゆる南京大虐殺や慰安婦問題を「残虐な日本軍」という文脈で鵜呑みにする人は少なくなってきています。

 

奇しくも、2000年以降に中国は経済的にも軍事的にも大国化しました。

もはや日本に対する世論戦をするフェーズではなくなったのです。

現在、世論戦、つまり歴史戦の主戦場はアメリカを主とする欧米に移っています。

これに伴い、表記も国内向けの中文と、欧米向けの英文の二表記となったのです。

 

 

欧米のパートナーとしての

中国をアピール

 

日華事変におけるアメリカの義勇軍

フライングタイガースの展示

 

リニューアルに伴い、特に展示が充実した展示内容が、「国際協調路線の中国」の姿です。

独善的な中国の国際政策は、国内においてはウイグル自治区やチベット自治区への同化政策、東南アジア各国が批判する南シナ海の一方的な領海変更、日本に対する尖閣諸島への海洋進出などを見れば、噴飯ものですが、

欧米に対しては、第二次世界大戦から国際社会の主要なパートナーだったことをPRしているのです。

 

自虐史観に染められた日本の教育現場でも、中国が戦ったのは日本、という文脈で「日中戦争」という名称を用いていますが、

同記念館の展示を見ると、「連合国の一員として、世界のファシズム国家と戦った」という壮大なストーリーが組み立てられています。

「今も昔も中国は、国際協調を重んじる欧米の有力なパートナー」ということを臆面もなく訴えているのです。

 

日華事変ではなく

第二次世界大戦の当事者としてPR

 

イギリス領だったインドにおける

大東亜戦争の中国兵の駐印の展示

 

これまでの展示では、あくまで日本と中国の戦い、という内容でしたが、

これでは欧米から見れば、「極東におけるアジア人同士の戦い」に過ぎないことになります・

そこに欧米のパートナーとしてファシズム国家と戦ったというストーリーを作ることで、

アジアにおける警察的な役割を中国が担ったことを訴えているのです。

 

歴史戦のカードとしていわゆるA級戦犯の靖國神社への

合祀に関する展示は拡大。

日本語の説明書きはなくなった。

 

今後は日本に対する世論戦は減少し、それに反比例して欧米への世論戦が展開されていきます。

実際に、同記念館がリニューアルされた2015年には、

アメリカのサンフランシスコに海外初の抗日記念館がオープンしました。

また南京事件の資料がユネスコの「世界の記憶」に登録されたことは記憶に新しいところです。

反日色が薄まったということを楽観視することなく、国際社会に展開される中国の世論戦を注視する必要があることを、今回のリニューアルが如実に示しているのです。