今日より明日 -16ページ目
あまりにも
おろかなるかな
みずからの
ちからもてして
なにもかも
はかれるなどと
かんがへて
ゐるのかなれは
あまりにも
しらざることの
おほきくて
なれはそもいま
なにいはん
われこそはしれ
われはそら
われはうみなり
われはとり
はれははななり
なにもしる
ことはなくして
ただかぜに
ふかれゆくだけ

振り向いたときにあの人だつたのと
言われる人になりたいだけだ


花の重なり
浜の方なり
島の方から
玉の中から
山の彼方の
海の彼方の
君の言葉の
僕の身体の
どうどうどう
こうこうこう
そうそうそう
あうあうあう

波打ち際で呼吸を感じる
砂浜を少し削りまたかぶせる波
そのせめぎ合いに
時を巻き戻してみる
波打ち際で呼吸を感じる
心地よくもありまた切なくもある波
その繰り返しに
貴女を思い出している
波打ち際で呼吸を感じる
永遠に続くはずと思い込んでいた波
いまは別の所に
波は寄せているのだろう
波打ち際で呼吸を感じる
たしかに聞こえるのは自分だけの波
もう誰もいない
一人でただ歩いてい
もしもいつもより風が冷たければ
少しだけ周りを見てほしい
君はすっかり忘れているかもしれない
その席に僕がいたことを
もしもなんとなく雲が白ければ
少しだけ周りを見てほしい
君はすでに忘れているだろうけれど
そこには僕がいたんだ
記憶の中の感触はすぐに風化してしまう
焼けて乾いてぼろぼろになって
崩れて粉々になってしまう
もしも何かいつもと違うならば
少しだけ心を澄ませてほしい
君はすでに次元の外にいるけれど
僕はそこに君の隣にいたんだ


