事業が順調なうちは最悪のケースのことなど、人は考えないものです。ですが、慢心は禁物です。多くのフリーランスが破産に追い込まれるのは、この慢心が原因だからです。
一定の得意先がいて、安定的な収入が見込めるからといって多額の投資を行った場合、万が一のときに銀行への返済ができなくなってしまいます。たとえ売掛金があっても、来月には大きな売上の仕事が決まっていたとしても、銀行に返済できなかったら破産です。もちろん、リスケといって返済期限を融通してもらう措置はありますが、一度苦しい経営状態に追い込まれたら復活するのにはかなりの労力を要します。
2011年の東日本大震災の際には、多くのフリーランスが仕事を失い、そして破産しました。誰もが認めた大企業でさえ倒産する時代です。未来は誰にも分かりません。
では、いま何ができるでしょうか。
それは自分の経営状態をしっかり把握し、「いざ」最悪のケースが起こった時も切り抜けられる準備をしておくことです。
黒字倒産という言葉があります。これは先に述べたように、利益は出ているのにお金がうまく回らず倒産してしまうことです。
身近な例では、きちんと毎月収入のあるサラリーマンがクレジットカードで高い買い物をして、給料日前に支払日がきてしまってどうにもならなくなることもあります。
お金を受け取ったり支払ったりするタイミングを上手く合わせることを資金繰りといいます。
資金繰りは事業の生命線です。失敗すると命を絶たれてしまいますので、フリーランスを含め経営に関わる全ての人が常に危機意識を持つことが重要です。