お話

 

茂山あきら×茂山茂
 
◆かけとり(茂山逸平作)
男・鈴木実
妻・井口竜也
大家・丸石やすし
酒屋・茂山千三郎
 
      後見・島田洋海
 
◆狸山伏(茂山童司作)
森の妖精?・茂山千五郎
山伏・茂山逸平
強力・山下守之
 
◆帰ってくれないゴドー(土田英生作)
エストラゴン・茂山宗彦
ウラジミール・茂山千之丞
ゴドー・島田洋海
 
     <休憩>
 
◆休憩(サミュエルベケット作)
男・茂山あきら
黒子・茂山茂
 
 
大爆笑の後、凄いものを見せられた…
という印象の、今年のお豆腐の和らいだ。
 
去年に続き、新作狂言。
そのうちの「古典」の、新作狂言なんだそうだ。
ややこしいネーミングだが、
茂山家では、戦後すぐから新作狂言を作り続けてきている。
その中で、残ったものの数は少ないというが、
中で、「かけとり」は、文句無しに面白い!
 
落語の「掛け取り」を元に、
狂言らしさを加えて、さらにパワーアップ!
これは、後世にも残るものだと思う。
 
後見の島田さんは、単なる後見ではないというところも笑える。
いつものキャストからは、
大家の丸石さんと、後見の島田さんのみか。
あとは、ガラッと変えた、令和バージョン。
 
まだ、ぎこちなさも残るけれど、
誰がやっても面白い曲。
これからも楽しませてもらえるはずだ。
 
「狸山伏」はもう、これは、千五郎さんが出たところで、いわゆる「出オチ」だ。
出たところで大爆笑。それが全て。
このあとの筋立ては伝統的なものだが、もうあと一捻りないと、
なかなか「古典」になるのは難しいかな?と思う。
 
次の「帰ってくれないゴドー」は、面白い!
今年の新作狂言。
来月千之丞さんが本家の?「ゴドーを待ちながら」に出られるが、
この作では、なんと出てこないはずのゴドーが現れる!
しかも、扮装は福の神?のようななり。
 
待ってたはずの二人だったが、
期待外れのゴドーの登場に戸惑い、ついには帰ってくれ、と懇願する。
 
不条理なところが現代的な、一風変わった狂言に仕上がっている。
 
本家と同じキャストの千之丞さん。
来月の「ゴドーを待ちながら」がますます楽しみになった。
ただ、見ていて島田さんの異様な風体が頭をよぎらないか、心配だww
 
休憩後に、「休憩」という作品。
これは、いわゆる無言劇、パントマイムだ。
 
あきらさんが、お話で、
台詞のない芝居の方が体力的にキツいと言われてるいたが、まさに…。
 
なぜか、何もできないということがテーマになって、
あらゆる行動が、ダメになる男を、ひたすら身体一つで表現する。
 
何か行動を成し遂げようとすると、
さっと黒子が出てきて、ハシゴを外される。
気の毒過ぎるあきらさん。哀愁漂うお姿が、いい。
 
作品の意図は、イマイチ不明ながらも、
あきらさんの演技に全て納得させられる思いだった。
 
暗転で終わる、ちょっと今までと違うお豆腐の和らいの終演だった。
来週は、逸平さんの「狂言季期」。