◆ゴドーを待ちながら(令和バージョン)
作・サミュエル・ベケット
翻訳・岡室美奈子
演出・多田淳之介
ウラジミール・茂山千之丞
エストラゴン・渡部豪太
ラッキー・猪股俊明
ポゾー・永井秀樹
少年・木村風太
近現代演劇にはとんと疎いのだが、
推しの狂言師、千之丞さんがご出演ということで、出かけた。
「ゴドーを待ちながら」は、題名だけ聞覚えがある程度の認識。
ベケットさんがアイルランド人ということも初めて知った。
それを日本人が演じるわけで、
ウラジミールだの、エストラゴンだの、洋名がついた登場人物たち。
舞台は、円形状にとってあり、そこをぐるりと客席が取り囲む。
神奈川芸術劇場の大スタジオの機構が生きる。
この会場は、駒之助師匠の素浄瑠璃で何度も伺っていたが、
まるで別の劇場にいるような、不思議な感覚だった。
客席の足元に迫る勢いで、舞台を取り囲む多数のゴミ。
客席の頭上にも半分垂れ下がった万国旗や、
客席と同じラインにも、大道具(ベンチなど)があって、そこには役者が座ったり、
または客と絡んだり・・というシーンも。
(この「客」は、あらかじめ仕込んだサクラとみた)
全体に絶望感漂う空間で、一刻も早く逃げ出したくなるような、
そんな作り。
ウラジミールも、エストラゴンも、毎日ただひたすらに「ゴドー」(God?)を、
待ち続けるだけの日々。
近未来の、核戦争の果ての生き残りの人々がからくも露命を繋いでいるような、
そんな感じの舞台だが、それももちろん観客の想像に委ねられている。
ウラジミールの千之丞さんは、なんとなく狂言ぽい衣装や、台詞などが特徴的だった。
また、エストラゴンの渡部さんは、身体の動きでさまざまな表現を要求される役。
それを見事に体現されていた。
お二人は、ほぼ出ずっぱりで、膨大な台詞量!!
30代前半という年齢ならではの、若々しい舞台。
