10月24日。
てぁちゃんに、かのこ様のシナリオ『「」なんてね』を回して貰いました!
元々このシナリオを知ったのは、とある活動者の方の歌ってみたでした。
もちろん未視聴未通過なので、内容なんてさっぱり分からない筈なのにボロボロに泣いてしまいまして…それで回ってみたいと思い、てぁちゃんに依頼しました。
↓以下『「」なんてね』のネタバレ、BL・性的及び暴力表現が含まれます。
現行未通過やBL、性・暴力表現に抵抗のある方はブラウザバックを推奨致します。
そしてド長文注意です。
まずは、探索者の設定からお話します。
私の探索者は、善界 蜜音(せかい みつね)くん。16歳。
通信制高校に通っている、高校生の男の子です。
彼の生い立ちは、それはそれは酷い物でした。
彼は幼い頃から性的な虐待を受けていました。
というのも、父を亡くした母が男遊びを始め、母の男の1人に目を付けられた蜜音は強姦されてしまいます。
母親は助けてくれないどころか、蜜音に暴力を奮います。
そのせいで彼は対人恐怖症になってしまいました。彼が通信制高校に通学しているのもその為です。
そんな蜜音を助けてくれたのは兄だけでした。
そうして、段々とヒーローみたいな兄に恋心を抱くようになります。
このシナリオには、
「父は探索者が産まれる前に、母は1年前に交通事故で亡くなっている」
「探索者は、実の兄もしくは姉に、幼い頃から恋愛感情を抱いている」
という前提条件があるので、どうせなら掘り下げて超重くしてやろう!と考え行動に移した次第です。
今メモを見返しても、なんでこんな闇深い設定を超ノリノリで書けたんだ…と当時の自分にドン引きです。
続いて、てぁちゃんにやって貰うKPCの兄の紹介です。
善界 鎖槻(せかい さつき)くん。19歳。
心理カウンセラーを目指す大学生です。
おかしくなった母の代わりに、自分が弟を守らなきゃ、という想いで弟を 守り続けていました。
しかし、待ち受けていたのは弟への性的暴行だったのです。
男達に好き勝手される蜜音を守る事すらできない自分の無力さを、彼は子供ながらに酷く恨みました。
せめて弟の心の傷を癒してやりたいという思いでカウンセラーを目指している、健気なお兄ちゃんです。
2人の名前にもそれぞれ意味が込めてあり、
善界:翁草の別名「善界草(ゼガイソウ)」より。
オキナグサの花言葉:『告げられぬ恋』︎︎
『背徳の恋』
『背信の愛』
『何も求めない』
『清純な心』
『心の闇は内に隠して』
蜜音・・・蜂蜜の『蜜』と秘密の『密』をかけた。
「秘密にしなければならない音」
「一緒にいると密やかに高鳴る心臓の音」
鎖槻・・・鎖:鎖す(とざす)
『恋心を閉ざす』
槻:ケヤキの別名。
花言葉は「幸運」「健康」「長寿」
『この想いは伝えられなくても、せめてお前の幸せだけは願わせて』
『つき』・・・蜜月の「月」とケヤキの「槻」を
かけた。
しかもこの2人、縁日の夜に買ったお揃いの指輪を持っており、その際に「自分の名前が彫られた方の指輪を持っておいて、いつか大きくなった時に思いが変わらなければその時また指輪を交換して愛を誓おう」と約束してるんですよ…
そして身につけている場所も、
蜜音・・・右手の薬指(密かな誓い)
鎖槻・・・ネックレスにしている(約束に縛られる)
と、かなり設定を練りました。
とても探索者のキャラ設定が長いです。すみません趣味を詰め込みました。
では、前置きが長くなりましたが、以下からセッションの感想です。
前半は水族館でデートをしました。
イルカショーを見たり、クラゲの水槽やトンネル状の水槽を巡ったり、お揃いのキーホルダーを買ったり。
まさかここで買ったキーホルダーが後々あんなにしんどいなんて思ってなかったです。今思い出しても無理だ。つらい。
夜に兄の後を追いかけるシーンでは、お兄ちゃんに居なくなって欲しくないという一心でした。
蜜音は、性的暴行を受けているせいで自分が汚れてると思っているので、いよいよ幻滅されたのでは無いかという不安もあったんだと思います。
その後の夜行列車では、将来の夢の話をしました。
蜜音には特に夢は無いし、ただ兄の傍にいられればそれだけで良くて。
「大きくなったら、お兄ちゃんのカウンセラーの仕事を手伝いたい」と伝えました。
兄に依存していることもあり、未来もずっとずっと一緒に居られればそれで良いって、それだけなんですよね。
しかし今思えば、あの答えでお兄ちゃんに負い目を感じさせてしまいました。
だって、彼が自分に依存しているのは、紛れもなく自分のせいなのだから。
そして翌朝、元々の家だった洋館に着いて。
一通り館内を見て回った後で、「結婚式ごっこをしよう」と兄に告げられました。
幼い頃に誓った約束が果たされた瞬間は、世界で1番幸せだったと思います。
大好きなお兄ちゃんと、永遠の愛を誓えたんだから。
結婚式ごっこなんかじゃない。
蜜音にとっては、本当の結婚式でした。
でもその後が辛かった。
ニャルラトホテプに兄を殺されて、全部全部兄との記憶を失って。
本来なら、永遠の愛を誓ってずっと一緒に居られるはずだったのに。
そして、結局。
蜜音は兄を救えませんでした。
母を犠牲にして幸せになることを、兄は望まないと思ったから。
あの選択肢の中から選ぶのは胸が痛すぎて泣いちゃいました。
そしてその後、アノニマスにて兄のロスト救済に行くのですが、それはまた別でまとめます。
かなり内容を省きましたが、「」なんてね通過者なら分かってくれると思います。
自分の愛は全部偽物だなんて愛する人に否定されるのは苦しかったし、兄の記憶を忘れてしまうのは、死ぬより辛かった。
けど、やっぱり、自分の命を犠牲にまでして母と自分を守ってくれた兄の気持ちを、蜜音は無下にはできませんでした。
ごめんね、お兄ちゃん。
最後に、回してくれたてぁちゃんありがとうございました!
まじでバイサマの時も思ってたけど、本当にRPが素敵……本当に一生心に残るし引き摺るセッションでした。
あと、善界兄弟のイメソン、「花が落ちたので、」はまじでほんとに最高……
今でも聞く度に泣いちゃうからね!!?
そして、このシナリオをてぁちゃんに回してもらえてとても嬉しかった!
しかも一陣で!!
光栄です…本当にありがとう!
忘れてしまった『誰か』へ。
俺は、貴方の名前がわからない。
貴方が俺にとってどんな人だったのか。
貴方がどんな姿で、どんな声をしていて、どんな表情で笑っていたのかを、俺は知らない。
でも、一つだけ言えるのは。
貴方は、俺が世界で一番愛した、最初で最後の人だということ。
もしも、もしもまた貴方に会えたのなら。
その時は、どうか。
また、愛を誓ってくれますか?