文鳥ストーリー 第2話 まさかの展開
ピランピ大統領の強引な命令に近いお願いをきいてあげることになり、ぴーちゃまはピランピタワー内のある部屋の連れていかれました。そこはガードマンやピランピ政権の閣僚メンバーがいたりなどでぴーちゃまには信じられない光景を目の当たりにしてしまいました。「このパソコンを使ってくれ」そういわれてぴーちゃまはとりあえずワードを立ち上げました。「これが俺の原稿だ。字が汚くて悪いな。読めなかったら遠慮なく聞いてくれ。演説まであと1時間だ」「え?1時間!?」「頼んだぞ。。。お前、名前は?」「ぴーちゃまと言います」「俺はドナルト・ピランピだ」握羽を求められて応じたものの、気分は複雑なぴーちゃまでした。でも悩んでる時間はありません。ぴーちゃまは最初に原稿にさっと目を通してからパソコンに向かって書き始めました。それを後ろからだまってみていたピランピ大統領は考えていました。”近頃の若者はワードのスペルチェックに頼りすぎてるがこのぴーちゃまはスペルミスもないし、なかなかいいじゃないか”30分ほどたって、ぴーちゃまは後ろを振り向いて「一応下書きですができました。モニターでチェックされますか?」「そうだな、そのほうが時間節約になるだろう」そうピランピ大統領は言って席をぴーちゃまと替わり原稿をチェックし始めました。”ふむふむ、なかなかいいどころか上出来だ。今の秘書よりはるかに出来がよさそうだ”「ぴーちゃまは今仕事してるのか?」ピランピ大統領はモニターを見たままぴーちゃまに聞きました。「いえ、この間大学卒業したばかりなので就活中です」「そうか」そう言ってピランピ大統領は引き続きモニターを見ています。そして顔を上げて「ありがとう。よくできてるよ。プリントアウトしてくれ」ぴーちゃまはホッと羽をなでおろしてプリントアウトしてピランピ大統領に渡しました。ピランピ大統領はその紙をガードマンらしき鳥に渡しました。「プロンプターに落としてくれ」ガードマンは紙を受け取って去っていきました。「ではピランピ大統領、ぼくはこれで失礼します」ぴーちゃまがその場を去ろうとすると「おいおい、俺が無事に読み終わるのを見届けるのがプロじゃないのか?」そう言われて、”確かに”と思ったぴーちゃまは演説が終わるまでその部屋にいることにしました。突然iPhoneからチャリンと音がしてぴーちゃまはびっくり。”あ、ぼくのメッセンジャーか”と安心したのもつかの間、ヒラリーからでした。”お~っと。未読にしておこう。。。このことがヒラリーにばれたら大変だ。。。!”そして演説が始まりました。ぴーちゃまは”ぼくの書いた原稿、やっぱりすごい人が読むとすごく聞こえるんだなあ。。。”と感心している間に演説が終わりました。称賛とブーイングが混ざった反応を聞きながらピランピ大統領が戻ってきました。「いやあ~助かったよ、ありがとう」ぴーちゃまは胸が熱くなりました。「いえいえ、お役に立てて光栄です」「俺の秘書にならないか?」「え???」「一緒にワシントンDCに来いよ。仕事探してるんだろ?」ぴーちゃまはあまりの展開に驚いて返事ができませんでした。「OK、決まりだ。明日ハワイを立つから一緒に来い。荷物は本当に大事なものだけでいいぞ、ホワイトハウスに何でもあるからな」「え?ぼくまだ返事してません!」ピランピ大統領はぎろりとにらみました。「あ、よろしくお願いします。。。」「よし!明日10時にここへ来い。エアーフォース1でDCへ戻るからな。あ、今後のためにパスポートも持ってるなら持参するように」「あ、ぼくパスポート持ってません」「そうか、じゃあ海外出るときに作るか」ハワイから出たことのないぴーちゃまにはすべてが未知の世界でした。続く。。。