- 早坂 隆
- 世界の日本人ジョーク集
大切で大好きな片岡義男氏の著書『頬よせてホノルル』の、
「ヒロ発11時58分」という短編を紹介します。
主人公である「ぼく」は日系3世と思われるハワイ育ち。
現在は東京とハワイを行ったりきたりして仕事をしているライター。
その主人公が、クリスマスを前に故郷のハワイに帰ります。
そして両親や兄弟とプレゼントの交換をするのです。
「ぼく」は父と近くの喫茶店で再会します。
その時に父が「ぼく」に渡したのが、百科事典のように厚い「ジョーク集」なのです。
父は以前から「ぼく」に分厚い書物を贈るのが恒例のようです。
彼のコメントも粋ですので、ご紹介しましょう。
<ここから引用>
父親からの今年のクリスマス・プレゼントは、『あらゆる機会に利用できる傑作ジョーク集5000篇』という分厚い本だった。
「すぐれたジョークによって、さまざまな難局を切り抜けることが出来るのは、歴史が証明するところだよ。」
大統領のような英語の口調で、父親は言った。
<引用ここまで>新潮文庫『頬よせてホノルル』ヒロ発11時58分、139頁より
今回10月の帰国時にぼくが購入したのは、
『世界の日本人ジョーク集』です。
日本でテレビを観る事がないので、軽々しく言いたくはないのですが、
今の日本の笑劇、一般的な言い方をするなら「お笑い」は、
本当に品がないなあ、と感じるのです。
どこか自分より弱い立場の物事を攻撃する、または茶化すことで、
笑いを取ろうとしている、そう思いませんか。
ジョークの中には、頭を使わないと理解できないような、知的なものもあります。
その分洗練されたものとも言えるでしょう。
とにかく、ぼくは分厚くはないですけれど、
本の中の主人公の「ぼく」と同じジョーク集を手に入れたのです。
類似点についてはともかく、このジョーク集のはとても楽しいものになっています。
日本人についてちょっと外から見てみたい方や、
心にジョークというゆとりがほしい方にお勧めします。
追記
ぼくが大好きなミュージシャン、杉山清貴さんと、
のちに大好きになった片岡義男さんの『頬よせてホノルル』を繋げてくれたのが、
杉山清貴『moonset』というアルバムでした。
もちろん、このブログのHNにも使用しています。