2013-04-09にUPした某アイドルさんの企画に対する提言に大幅に加筆修正を加え、一般論としてUPしなおしました
(2019.10.07記述)
アーチスト活動が一向に盛り上がって行かない理由はひとえに、興味人口の増加率と減少率について正しく把握できていないからである。
『揮発数(だまっていても減っていく数)を常に考慮しろ!』俺はこれを強く訴えたい。
ではお話のはじまりはじまり。
たとえば、現在、毎日情報発信をしていて、コンスタントに来訪する視聴者数をおおよそ150人程度と仮定する。
更に、この150名に毎日5%の上乗せがあると仮定してみよう。
5%と言うのはいわば「勢い」や「話題性」のようなもの。
企画に対する興味度や魅力といったものの係数である。
この状態が10日継続すれば元が150名だったものが10日で244名に増える。
そしてその勢いがもし30日間続いたならば、ファン人口はなんと648名になる。
1ヶ月で4倍になる計算だ。
まぁ、これは単純な複利計算なのだが、なぜそうならないのか?
実はこの計算は『増え続けて減らない事』を前提としたものであるのが注目するべきポイントだ。
150名に対しての1日の伸び率が+5%だった場合、翌日は158名に増える。
増加数が+8名って事。
減少が0だった場合、この伸び率のままモサモサと増えて行く事になるんだけれども、そうは問屋がおろさない。
実は「増加率」と共に計算に考慮しなければいけないものがある。
それが『減少率』。
減少率とは言うなれば『鮮度』のようなもの。
その企画だったり、配信だったり、アーチスト自体に対してだったりと、常に『鮮度の低下』が係数としてつきまとう。
ここが重要。
→『それがゼロになることなど、絶対無い!』
それでは上の例と同じように、母数150名で鮮度の低下(減少率)が5%だった場合どのような結果になるのか計算してみよう。
増加率を0として(そんな事はありえないのだけれども)鮮度の低下が5%のまま10日経過したとする。
その場合、10日後に残っている人数はなんと90名。
60名も興味人口が減る事になるのだ。
鮮度の低下(減少率)を5%とした場合、1日目で7名減る事となる。
言い方を変えれば、
『毎日7名増え続けてはじめて「現状維持」になる』と言う事だ。
それでは実際に、計算しやすいように少し数字を単純化していくつか例をあげてみよう。
<ケース1>
たとえば、現在の興味人口(この子いいなって興味をもってくれてる人)が100名いたとする。減少率(鮮度の低下)は5%として計算してみる。
今日100名とコミュニケーションをとり、それを軸として1割ほどの人がが新規で興味を持ってくれた(増加)たとしよう。
その場合、
(興味人口100+今日の増加数10)x減少率(-5%)=105
明日の興味人口の期待値は105名。
今日は5名増といった期待が出来る。
同じようにファン100名程度でスタートし、毎日10名程度の興味人口を継続して稼げたとして複利計算をしてみると、
2日目(105+10)x減少率→109名
3日目(109+10)x減少率→113名
4日目(113+10)x減少率→117名
5日目(117+10)x減少率→121名
6日目(121+10)x減少率→124名
7日目(124+10)x減少率→127名
…10日目→136名
といったかたちで、微増のまま増えていくそれなりにいいサイクルになる事がわかる。
<ケース2>
数値を変えてみよう。
今度は、興味を持ってくれる毎日の増加人数を5名にしてみる。
1日目(100+5)x減少率→99.75名
2日目(99.75+5)x減少率→99.51名
3日目(99.51+5)x減少率→99.28名
4日目(99.28+5)x減少率→99.07名
5日目(99.07+5)x減少率→98.86名
6日目(98.86+5)x減少率→98.67名
7日目(98.67+5)x減少率→98.49名
気付かない程度の減少傾向のまま現状維持である。
言い換えるならば、
『毎日5名増やし続けても実際には全く増えていかない』という事である。
<ケース3>
今度は10名増で3日に1回増加無しの日を入れてみよう。
1日目(100+10)x減少率→105名
2日目(105+10)x減少率→109名
3日目(109+0)x減少率→104名
4日目(104+10)x減少率→108名
5日目(108+10)x減少率→112名
6日目(112+0)x減少率→106名
7日目(106+10)x減少率→110名
…10日目→112名
増えては、いる。
確かに増えてはいるのだが、ケース1と比べてその伸びが非常に低い事がわかる。
無論、上に挙げたテストケースはあくまでも仮定の話だ。
たとえば時間の流れを1日単位として計算しているが、もしかしたらこれは月単位だったりするかもしれない。
減少率を5%にしているが、これには全く根拠は無い。
むしろ、この減少率はある程度データを取った上で導き出されるたぐいの係数なので、まずはこの減少率の把握・分析をしなければいけないところではある。
いづれにせよ、上で挙げた例は机上の空論的なケースではあるので、実際の増減グラフの傾きはもっと緩やかなものにはなるのかもしれない。
増加率と減少率。
まずはこの減少率を圧縮する事(話題性を維持する、興味度/注目度を下げない、飽きさせない、などなど)が一番重要なポイントだ。
減少率が高い状態では、毎日こつこつと積み上げているファン人数の揮発性(減りの早さ)が多すぎて、徒労感が高くなってしまうだろう。
減少率の圧縮につながるものは、たとえば断続的に続くイベントだったり企画だったり、アーチストの魅力だったり情報発信だったりといった、いわゆる『減らさない努力』である。
次に考慮すべきなのが増加率。
これは単純な乗算はできないのだが、たとえばコミュニケーションをとるファンの人数だったり、配信や発信での初見さんのキャッチだったり、《自分自身に興味を導いていく仕組みづくり》だったりといった「増やす為の努力」である。
最後に強調した《自分自身に興味を導いていく仕組みづくり》だが、現状の「詳しくはブログを見てね!」「詳細はTwitterで!」だけでは弱い。
いや、弱すぎるのだ。
まずは情報発信元に誘導、ここまでは問題無い。
その後、アクセスしてくれた人に対して、
1.新鮮な情報を与え
2.更に、欲しいと思った情報を提供・誘導し
3.繰り返し見てもらうように育てていく事
ここまでが全てできていてはじめてスタートラインに立ったと言える。
残念ながらアーティストさんサイドで、主にインフォメーション要素の部分で〝実はスタートラインにすら立てていない〟という現状できていないケースがあとをたたない。
そしてここの部分は残念ながら専門知識が無ければ手が出せない箇所なので、アーティストさん個人がいくら頑張ったところで「頑張る」という根性論だけではどうにもならない箇所なのである。
特に事務所所属の人にとっては。
もし本当に頑張るというのであれば、『情報発信する為の基礎知識』、相互での情報補完の仕組み作りとリンク構築、などなどを学ばなければならない。
独学で学ぶのであれば、それだけにコストを投資したところで数ヶ月はかかるであろう知識量である。
片手間で頑張ればなんとかなるといった類のものではないのです。
更に言えば、
ブログでは伝えるのが難しい情報をSNSでうまく見せ、
逆にSNSだけでは伝えきれていない情報をブログでしっかりと伝達する。
そういった総合的に情報発信をする為のイロハを勉強して、実践していく事が必要不可欠な要素だったりするのです。
俺はたまに「この子の終わり見えたな」的な発信をうっかりしてしまう事がある。
その意味するところは、この『減少率を圧縮する事を考慮しないままに時間を重ねる無駄』が続き、そして今後も続くであろう事を確信したりするからである。
減少率が恐らくMAXに近い状態で時間を重ね興味人口をどんどん揮発させ続け、なおかつ増加率の底上げに着手できていなければ、なかなか母数が増えていかない(むしろ減っていく)という2重の非効率と戦う事になる。
俺はあくまでも「ファン側の人間」なので、何も手助けする事ができなくて哀しい。
そんな想いで見続けている傍観者のつぶやきなのでございます。
※前述の数式はアホな俺なりにがんばって計算してみた数字なので計算が間違っていたらごめんなさい
