時の面影 | snow-tales

時の面影

実家にある、古い古い柱時計。
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私が産まれる前からずっと、この家の時を刻んできたんです。幼い頃の夏には確かに、この時計が刻んでいた時間の記憶があります。

振り子がたてる単調な一瞬一瞬の証。1時間おきに、1日の終わりに近付いていることを知らせる、ボーンボーンという重く響く音。

いつからなのか、ゼンマイを巻くこともせず、時を刻むことを止めてしまいました。


それでも、この時計はこの場所にあります。時を知らせることはしないけれど、家族の日常を見守ってくれているみたいです。