第31話「滑り5日目」
とうとう今日で滑走5日目。
残り2日がんばるぞ~っと気合いを入れたくても足のかかとがもうアウト。
(実は完治するまで1ヶ月かかるほどずる剥けになってました)
あ~履きなれたブーツを持ってきていれば…何度悔やんだことか…
とりあえず、キャバさんのご指導を忘れないで日本に帰れるようにだけは、なんとかがんばってパイプに挑んでました。
しかし何度もまったりと休憩してたな~。
みんなには、
「ネエさん(みんなにこう呼ばれてたのだ)ゲレンデにくるとおとなしい。宿に帰るとめちゃ元気だね。」
ってからかわれていたけど、違うんだよ~!!
足が痛くて、ほんと滑れなかったんだよー。
でも、昨日指導してもらった「板と体は直角に」ていうのはかなり意識してがんばってみたよ。
がんばっていたらキャバさんもやってきたのでお願いして見てもらった。
そしたら、
「もっと耐えて!もうリップ抜けるっていうところまで我慢しないとダメ。見ていたらまだまだって言うところで板を返してるよ。」
って言われてしまったよ。う~ん、次から次へと大変だ。
しかし、今日で残すところ2日。
人の噂ではビデオクリニックと、もう一回買い物に連れて行ってくれるって話だ。
どっちの日にどっちをするのかよく分からないね。考えれば毎回アクテビティーの予定は前のセッションからいるキャンパーの人達の話から聞いてばっかりだね。あいかわらず連絡事項等いいかげんなキャンプだよ。
とか思っていたら、2時前になって
「今日はビデオクリニックをするので降りてください。」って連絡が入った。
ということは明日買い物なのかな?
今日もまた、あまり進歩がないままパイプ終了。
いつものようにみんなで滑り降りる。
しっかし足が痛いね~ってゆっくり滑っていたらみんなとはぐれてしまった。
大変だ~って思ったけど下できっと待っててくれるだろう。足が痛いし早く滑れないからしょうがない。
がんばって滑り降りていると途中に大きなキッカーがあり道が右と左に分かれていた。あれ?どっちだったっけ?
良くわかんなかったがセンターハウスはけっこう左よりだったから、
左に降りてみた。降りてみてびっくりしたよ。
すっごいキッカーだらけ。
足の調子が良かったら「お~飛んでみた~い」ってキッカーが沢山だったよ。
この季節にこんな立派なキッカーを見るとは思わなかった。きっとハイシーズン中できれいな雪がついていたら、すごく楽しいコースなんだろうな~って思いながら滑っていった。
ここまでは良かった…
途中から大失敗に気づいた。
半分くらい降りたところから、急に板一本分の幅できっちりと溝が出来てしまっているコースになってしまった。
板を横にずらすスペースすらないほど狭い溝だ。
当然スピードを殺したくても板を横にずらせない。
俗に言う「ちょっかっていく」しかできない。
足が痛くて死んでるのにそんなの無理…これには泣いた。
途中とうとう耐え切れなくて、溝をそれて土の出ている上に立ち止まって休んでいると、上から滑ってきた日本人ボーダーが来て
「ここって難しいコースなのによく来たね」
って言われてしまった。やっぱり…
だれも見てなかったからいいけど、たぶん半分泣き顔になってたよ…
おまけに途中で雪があったりなかったりで、3回も板を脱ぎ履きするはめに。
あ~疲れた…
でも無事にセンターハウスに到着。バスも出発してなかった。よかった~。明日は気をつけよう…
帰る途中、
「明日はね最終日だから抽選会とかあってなにかもらえるかもしれないよ」
ってゆーちゃんから聞いた。
あれ?じゃぁ、お買い物はいつなんだろ。
今日はビデオクリニックでしょ?よくわかんないね?
まっ、でも明日のその抽選会って楽しみだねぇ。
なにか当たるかな~わくわくするね。