私の父は

破天荒なひとでした



大酒飲みだったので

毎晩、午前様が当たり前



子育てなんて知らぬ存ぜぬ

遊んでもらった記憶なんて皆無



私は物心ついた時

この世に「父親」という存在を知らず

日曜日だけ家にいる男の人

その人が私の父でした



ぶっきらぼうだし

寡黙なひとなので

怖くて怖くて

近寄れなかったです

話しかけることもできなかったです




両親は喧嘩することも多く

小学生になった私は

母を守ることでせいいっぱいでした




父が嫌いで嫌いで仕方なかった


家に帰ってきて欲しくないと

ずっと思ってました



母を大切にしない父を憎みました



どこまで行っても

父と私は平行線

交わることなどないと思ってました



でも…

嫁ぐ日の朝

父が

「なんかあったらすぐ帰ってこい」

そう言ってくれました



披露パーティで

恥ずかしかったけど

初めて腕を組んで歩きました

その時

「大丈夫か?」

優しく気づかってくれました



その頃からなのかな

少しずつ

ほんとに少しずつ

平行線だったのが

交わろうと角度を変えていったようです




離婚することになったとき

初めは反対していた父

「あなたには我慢できるでしょ」

「あなたにはそれができるでしょ」と

言われたけど



「私の人生は私が決めます」

「もう誰かのためだけの人生は送りません」

そう言い放って

時を重ねてきました




父は今では

孫の幸せそうな

穏やかに

笑っている姿を見て

応援してくれています




今では私も

父を尊敬し

父の娘で良かったと

心から感謝しています



父の口ぐせは

「あのな、1日1日を楽しく愉快に生きろ」です




最近まで

無責任にしか聴こえなかった

父の格言




だけど

ほんとうにその通りなんですよね



1日1日を

楽しく愉快に笑って過ごす

そのことが

かけがえのない幸せなのですよね✨




カッコよくて

だぁい好きな父



ずっと元気でいて欲しいですラブラブ