「白銀の墟 玄の月」小野不由美
この4巻、ホントにまるでジェットコースターのように、怒濤の展開でした
1、2巻でじれったく進んできて、3巻で明るい兆しが見えた流れで、王(驍宗)が閉じ込められていた場所から、「これは脱出できたんじゃない?」なんてことがホント序盤の段階で起きる!
それが、ちょっとかっこよくて読んでてテンション上がってきた
そして、とある戦いの後、いよいよ、ずっと王を探し続けていた臣下達と王が出会うの!!
もう、感動だよ
これがまだ序盤を過ぎたあたりの段階。
昔の臣下も集まるし、大勢味方や大量の武器さえも見通しがたち、他国の手助けももらえる話も出来てて、これから、王を嵌めた阿選をやっつけに行くんだな…とワクワク思ってた
なのに………怒濤の下りジェットコースター展開
阿選の手腕凄すぎ&チート技ズル過ぎ!
せっかく集まった仲間は、恐ろしい勢いでやられてどんどん死んでいくし、やっとうまく回り始めた麒麟の周囲の人も麒麟から奪われ、麒麟は数名と一緒にほぼ軟禁状態になるし、他国に援軍のお願いに向かっていた驍宗一行も嘘だろ?…という勢いで、追い付かれ、仲間はだいぶ死んじゃうし、とうとう驍宗も捕まってしまった
もう、涙、涙だよ
物凄く、物凄く苦労してきた臣下の李斎の心情を思うともう涙が止まらない。:゚(;´∩`;)゚:。
1度は驍宗が死んだとガックリきて、実は生きてる!って希望がでてきて、ようやく会えた!と思ったら、また驍宗は連れてかれて…
更に、展開は厳しくなる
あっという間に驍宗の処刑が決まり、しかもホントは阿選が悪いのに全部驍宗のせいにして、民衆をうまく煽動して石を投げさせてなぶり殺しにする…という酷い企み
そして、臣下が助けに来ても逃げられないよう街の門も締めて、一緒に臣下まで一網打尽にしてしまおうという計画………最悪過ぎる展開。
もう、暗過ぎる展開に私もどんより
気分が上がってワクワクしてたとこに、これだから、まぁしんどかった
ページ数も少なくなってくるし、「驍宗死んじゃうの?そんなぁ〜」って凹む私。
臣下達には、諦めのムードが漂い、みんなのセリフ一つ一つがしみて、また涙涙(今、思い出しても泣けてくるよ)
そして、とうとう処刑の日。
もう続き読みたくないよ〜
…となるけど、やっぱり気になるから読むしかない!
臣下達は集まってくるけど、もうどうしようもない。そんな中のやりとりがまた泣けるんだ
そして、いよいよって時に、麒麟が動いた!驍宗の元へ突っ走るよ!
それを見て、集まってた臣下も突っ込んできた!
そして、麒麟の泰麒と驍宗がやっと会えた時、もう感動だよ
でも、せっかく会えたのに死んでしまうの?と思いきや、予想外の展開!!
まず、麒麟は、普通は人型とユニコーンのような獣型どちらにもなれるんだけど、泰麒は阿選にツノを切られてるので、獣型になれない。
しかも、普通は麒麟は麒麟だと一目でわかる金髪なのに、泰麒は珍しい黒い麒麟。人型だと、その辺の人と変わらない。
更に、泰麒は子どもの頃にこの国の麒麟になってみんなにお披露目もろくにないまま、事件で別の世界に飛ばされて、今は10代後半の少年だから、驍宗の前に出てきても、みんな、ホントに麒麟なの?…って感じ。
もう、つんでるじゃん!…と思ってたら、泰麒が獣型になった
へ?
ツノもちゃんとある。…ツノって治るんだ…
民衆もぽか〜ん。
麒麟は正義だから、驍宗は悪くない……?
で、驍宗&麒麟&臣下は一気に逃げるの
こっからは、上りジェットコースター
閉まってた門は、集まってた民衆がなんかヤバいのを感じて逃げ出してその勢いで壊れちゃったし、なんと門の外には、大勢の味方の軍隊もいて、他国からの支援も向かってる、いきなりの大逆転劇にあ然(☉。☉)
最後は、その後のことがホントに軽くちょっとだけ書いてて、歴史文献のような書き方の一文で「上、○○にて、阿選を討つ」で終わったよ
………阿選との戦いはご想像にお任せします…なんだね。
怒濤の展開続きの4巻!
気持ちの整理が追いつかなくて(;・∀・)、しばらくぼ〜っとしてました
今回読んだ「白銀の墟 玄の月」、
いろいろどうなったのか気になることは沢山あるけど、でも面白かった
たくさんの伏線があり、読み応えもあるし、買って良かったです。
私の文では、うまく伝えられないので、ぜひぜひ読んでほしいな、と思います