はじまり
はじまりは突然だった。私が14歳の頃、受験生で勉強に打ち込んでいる頃に始まる。
ある日学校で勉強していると
『あれ?手が上手く動かない?』
右手が動きづらいことに気付き、そして節々がキシキシと痛むのを感じた。
『まあ、勉強のし過ぎか。少し休もう。』
この症状。
それは全ての始まりの合図に過ぎなかった。
不安
その日を境に、痛む範囲は日に日に拡大していった。
右手から両手、両腕…1ヶ月後には全身くまなく痛みが広がり、とうとう我慢出来なくなり、親に伝えることにした。
『あのさ、全身が痛い気がするんだよね』
その当時、全身痛いは痛いが、生活が困難なほどの強い痛みでは無かったため、『気がする』という表現をしたのを覚えている。
それに対して親は最初
「え?気のせいでしょ。昔から月のあかりは痛がりだからね。」
と返した。だから私も
『そうかもね。』
と返事をした。
そう言ったのには理由があって、確かに親が言う通り、人よりも痛みに敏感な性格だったし、それ以上に「気のせい」であって欲しいと思ったからだ。
とうとう
親に報告した約1ヶ月後、またまた学校で授業を受けている時に、突然背中に刃物で切りつけられたような痛みが走った。
『いった?!』
授業中だと言うのに、思わず声を上げて椅子からずり落ちてしまった。
先生やクラスメイトが怪訝な顔でこちらを見ている。当時虐められていた私は全員に不審な顔で見られたその状況が怖くて
『なんでもないです。』
と言い、席に座り直そうとした。だが痛みはズキズキと続いており、身体が言うことを聞かない。
仕方がないのでフラフラと無理やり立ち上がり、
『先生、具合悪いので保健室行ってきます。』
と言って、手摺に掴まりながら保健室へと向かった。
限界…そして受診
その日は親に迎えに来てもらって早退した。多分。痛すぎたのか、記憶が曖昧である。
親もその時、これは本当に痛いのかも?と思ったそうで(本人談)、早退した足で近くの整形外科を受診した。
そこでは全身のレントゲンを撮ってもらった。私はそこで何かしらの病気が見つかると思っていた。きっとリウマチとか言われるんだろうな…と考えていたことを覚えている。
だが。
「骨に異常はありません。原因不明です。総合病院に紹介状を書くのでそちらへ。」
そう一言言われ、診察が終わった。
この時、なぜか
『もしかして、何か悪いことでも始まるのかな?』
と思った。
その悪い勘は当たるのだった。
………長くなるのでこの辺で一旦切ります。
続きはまた次回!読んでくださりありがとうございます。