判断に迷うなぁ
今回は、今までで一番大きな事件が起きたと言える気がする。
ソヨンが死んだのも衝撃的ではあるけど、エリンにとっての大事であって、他の人にはそれほど関係ない。
でも真王が闘蛇によって襲撃され、昏睡状態に陥ったとなれば国家の一大事。
ここから終盤に向けてずんずん突き進んでいく感じでしょうか。
さて、此処で問題が一つ。
ダミヤはどう関わっているか……という事。
先週では怪しさ大爆発でした。
今週の動向に注目が集まったのですが、案外ナチュラル。
闘蛇襲撃の前に何処かへ行く素振りでも見せたら真っ黒だな、と考えていたけどそのまま襲われてる。
リアクションでも判断しづらい。
彼は関わっているのか?
また闘蛇襲撃に対してどうするつもりだったのか?
結論から言うといやはり関わっている可能性が高い。
そして闘蛇襲撃に際しては何らかの対応策があったと思われます。
何故関わっていると判断したか。
実はダミヤ自身の行動によってではありません。
キリクの
「我々の計画を邪魔させる訳には……」
というセリフ。
これは明らかにエリンが王獣を使って襲撃を防ごうとする行為をさしています。
従って、『我々の計画』はほぼ間違いなく『真王襲撃』でしょう。
ダミヤとキリクの関係性から、ダミヤが襲撃の首謀者である事は間違いのない所でしょう。
またここら辺の描写から、キリクはエリンに対して少なからず好意や敬意を持っているように思われます。
「王獣に乗れる事が分かれば、それを利用する者が出てくる」
これは恐らくダミヤを指している。
実際、ダミヤはエリンが王獣に乗って来た時、動揺した後、感動していました。
また真王と違って過去の『大罪』も了解していたようです。
しかしながら、このリアクションを考えるにキリクはダミヤに全てを伝えていた訳ではない。
ていうか、王獣に乗れる少女が居ると分かれば、今回の計画自体が成立しません。
彼はエリンの為を思って情報を伏せた。
そして出来ればエリンが、政治に関わらず平和に暮らせるようにという考えも持っていた。
もちろん「計画の邪魔をされない為」という利害もあるのでしょうが。
で、もう一つの疑問はダミヤは襲撃にどう対処するつもりだったのか……という事です。
一番単純なのは「音無笛」を持っていた、という辺りでしょうか。
真王を暗殺、もしくは怪我を負わせ、万が一危険が迫ったら音無笛を吹けば、少なくとも自分は助かります。
人間には聞こえないので何が起きたかセザンには理解出来ないでしょうし、吹いてる瞬間さえ目撃されなければ幾らでもごまかせます。
また、何らかの形で襲撃中止の合図や目標さえ決めておけば、それで撤退してもおかしくはない。
サイガムルが真王を狙うのは当然ですし、真王を殺した以上、王位継承権のないダミヤの命を奪わなくても奇妙では無いからです。
思えば………リランがカザルムに来た切っ掛けであるあの事件から、ダミヤは真王を狙ってたんだろうなぁ。
さて、真王は一命を取り留めましたが、意識は戻らず。
またエリンも王獣に乗れる事がバレてしまった上に、一時とはいえ暴走させてしまった。
イアルも自らの存在意義に疑念を覚える事になりそうです。
また真王と大公の関係そのものも、悪化の一途を辿るでしょう。
嗤うはダミヤばかりなり……という感じですが、ダミヤも真王を殺せた訳ではないので計画の結果としては実に微妙な位置。
そこからどう動いていくのか、いよいよ話が加速度的に盛り上がって参りました。