ジョウン、男泣き。
冒頭数分見逃してしまいましたが、まぁいいか。
エサルは厳しい印象はあるけど人格者な感じ。
エリンは試験を半分くらいで終わらせてしまいます。
もちろん結果は合格。こういう試験って出来るの早い方が点数もいいからね。
理解してるから早く終わる。
まぁ優秀さもさることながら、エサルが感心したのはエリンの作文だったようで。
「何故、人や王獣はあるのか」
そう問い掛けるエリン。
彼女の目指すは医術師ですが、こういう問い掛けをするのは科学者というよりも哲学者や宗教家の素質を持つタイプです。
同じ「何故」でも、
科学者は既にあるものの構造や発生のシステムを解明する意味で。
宗教家や哲学者は、万物の存在意義を明らかにする意味で用います。
エリンはどちらかというと後者っぽい。
ただし彼女自身が宗教などに走るって事ではなく、物語の今後に哲学的な命題を産ませる為の布石でしょう。
エリンはこの先国家的な問題に巻き込まれると思うのですが、その度に「何故自分、そして王獣はあるのか」を問い掛け続けていく事にもなります。
その答えこそが、恐らくこの物語の終着点の一つでもあるでしょう。
今回から学舎編ということで、イジメフラグが気になっていました。
エリンは元々霧の民という異種族ですし、出自の特異さや溢れんばかりの才能も手伝ってなにかと阻害されやすいはずであるのは火を見るよりも明らかです。
ただし、この作品の傾向を見る限り、あまりそう言う方向には描かないかもしれない。
可能性は半々と言ったところでした。
そこで重要になってくるのが同居人。
コイツが良いヤツなら学舎編もいい感じ。
コイツが悪いヤツなら学舎編は苦難の道。
それだけで判別が付く。
で……彼女が扉を開けて肩で息をしている瞬間、結論が出ました。
はい大丈夫。
この分かり易さがエリンという作品の良いところかもしれません。
もし嫌なキャラだったらツンとした感じで出すところですからね。
登場シーンで説明は充分な上に、更に何故か関西弁という時点で完全に流れが決まった感じです。
体は少女、心はオバチャン。
良キャラです。
次回予告ではエリンが溶け込みにくいと語られていますが、そんなに問題はないと思います。仲間たち、とタイトルにも冠されているようにすぐ和解して、極端な問題は起きなさそう。
で、ジョウンとの別れですね。
ムックモックもエリンに付いていくので、ジョウンの寂しさもひとしお。
「寂しくないのか?」
と聞かれて、すぐには答えられず馬の首に手をやってしまうところなんかは上手い表現ですね。
それでもエリンに涙は見せない。
ジョウン、男です。
恐らくですけどオナラするのも照れ隠しというか、メソメソした雰囲気を出したくなかったせいだと思うんですよね。
実際に、エリンと最初に出逢った時もオナラで初笑いを獲得していましたし。
ジョウンのオナラテロは確信犯だというのが私の推測。
回想シーンがまた効果的で、ジョウンの心境・エリンの心境その二つを同時に表してる。
節約と物語的効果を両立させてるので、感心しきり。
脚本が遅くてダメだったからという理由で考え無しに回想シーン&バンクばかりだった
どっかの種
に、爪の垢でも煎じて飲ませてやりたい今日この頃。
回想シーンが多くても、バンクが多くても、あまり動かなくても、脚本がしっかりしていてキチンと使い分け出来れば良い作品は生まれるのですよ。
そういう作品には、やはり作り手の誠意が表れる。
それを評価してこそ、文化だの何だのと誇れるんじゃないかね。
僕は正直アニメというものを他者に誇るつもりはないし、別にそんな一般的評価が高くなくても構わないのですが、世間にプッシュされてるアニメが、作り手の誠意とは逆行するような形で狙った物ばかりに思えてしまうので、それはどうかなって気がするんですね。
エリンを見てるとそんな気分になりますな。
……しまった。17話感想忘れとったわ。