3昔々、とあるところにとてもとても働き者の王様がいました。
王様は代々続いた戦争のために傷ついた人々のために、昼も夜も働き続けました。
昼は他の人たちにあって、調子はどうだ、困っていることはないか、と声をかけて、話を聞いて。出来る事があったら手伝ってあげ。
夜はろうそくの明かりの下、どうすればこの国は良くなるだろうと考えては、考え続けていました。
それを昼も夜もくりかえしくりかえし行い、人々が幸せになれるように努力を続けました。
そのおかげか徐々に人々の傷は癒え、国は豊かになってきました。
しかし、それでも王様は働くことを止めませんでした。
人々をもっと幸せに、もっともっと国を豊かに。しなければならないことは、たくさんたくさんありすぎて、働き者の王様がどれだけどれだけ働いても間に合わないのでした。
働き続ける王様をみていた人々は国王を心配し始めました。
働き者の王様は働き過ぎでいつか病気になってしまうのではないか?
人々は心配し、もう大丈夫だから、と声をかけてあげても、
王様は、まだまだ大丈夫だから、と言って仕事を続けました。
人々から王様を心配している声を聞いた王妃様は、一つだけ、王様のためにしてあげられることがあることに気が付きました。
ある夜。王様が仕事をしようとろうそくに火をともそうとしたら、ろうそくがありませんでした。
そこに王妃様がやってきて、こういいました。
毎晩ろうそくを使っているために、ろうそくがなくなってしまいました。今晩は星明かりも綺麗ですし、星明かりの下で仕事をなさっては如何でしょうか?
王様は王妃様の言うことだからと信じて、星明かりを採るためにベランダに出ました。
ベランダで見たのは一面の星空。両手いっぱいに抱えきれないほどの星達。
そして、人々達の幸せに暮らしている暖かな光。
王様はその景色に見とれ、そして気が付きました。
お仕事に一生懸命になりすぎて、人々が心配してくれた声に耳を傾けてなかったと。
その夜。王様はお仕事をせずに王妃と話をして過ごしました。
それから後、王様は少しだけ働きすぎることを止めました。
そして、国はますます栄え、人々はますます幸せになりましたとさ。
幸せのために働くことは重要ですが、働きすぎて目の前にある小さな幸せを取りこぼすことは良くあります。
人生という道は長く長く続きます。一つ一つの区切りでゆっくりと小さな幸せをかみしめては如何でしょうか?
明日も貴方が幸せでありますように。
