「家庭」

この言葉から連想できるもの

 

家族 帰る場所 安らげる所 安心できる自分の居場所

 

一般的にはこんな感じなんだろうか

一般的というより「理想」と言ったほうがいいのかな

 

でも残念ながら家庭というものがそんな場所じゃない

むしろ「居心地が悪く辛くて苦痛を与える場所」になっている

そんな人も少なからず(まぁまぁ多く)いるのが現実だぐすん

 

私には家庭というものが「」のように感じられる

 

外からは決して見ることができない密室という名の「プレゼント

その中で何が起こっているのかは

その中に暮らす人にしか見えないし理解できない

 

外側はいくらでも綺麗に装飾し繕うことができる

でも実際にその箱の中に入っているのは

外側と同じ美しいものだとは限らない

外側の綺麗なパッケージからは想像できないような

目を逸らしたくなるような何かが入っているのかもしれない爆弾

 

十代の頃(だいぶ昔)大好きだったミュージシャンが

言っていた言葉を、ふと思い出すことがある

 

「家庭っていうのは他人からは見えないもんだ

外から見たら羨ましいと思うような家庭でも

その中で何が起こっているのかは他人には分からん

立派な豪邸の中では、家庭内暴力が起きているかもしれんだろ?

だから外側だけ見て簡単に羨ましいとか思ったらいかんよ」

 

何故かその言葉は私の心の奥深くに留まっていたようで

普段はすっかり忘れていて思い出すこともないけど

人生の節々で突然この言葉が浮かんでくることがある

 

自分が育った家庭

自分が作った家庭

他人の家庭

 

様々な家庭を見てきたけれど

家庭の形は千差万別だと心底思う

そして「何一つ問題のない」家庭というのは

無いと断言してもいいんじゃないかと思う

 

どんな家庭にも多かれ少なかれ問題があり

家族の構成員それぞれが抱えている思いや事情が

家族の人数分だけ複雑に絡み合っているもやもや

 

だから全く同じ家庭というのは存在しない

似ているようでも少しずつ違う要素を含んでいる

地獄のリフォーム

誰だって自分の居場所である「家庭」を失うのは怖い

だからといってその「家庭」が地獄のような場所だったら

それはまるで「生き地獄」のようなものだろうドクロ

 

でもそんな「生き地獄」であっても

自分にとってそれが唯一の居場所だったとしたら

どんな地獄でも我慢しようと思うこともあるだろう泣

 

もしくは「地獄」を「天国」に変えようと

必死で努力して自分の居場所を死守しようとするかもしれない

私がそうだったように

 

自分の居場所を失うのが怖かった私は

「生き地獄」に必死にしがみついた

「地獄」を「天国」にリフォームしようと

必死に努力していた時期もあった

 

でもそれは全て空回りどころか

より状況を深刻化させていくだけだったタラー

 

私は自分がいる現実から目を逸らして生活するようになった

そして私の感覚はどんどん麻痺していき思考は混乱した

 

自分の存在は無力で無価値なんだという思いを深め

努力なんていうのは何の意味も無いものだと感じ

自分自身への信頼をことごとく失い

最後には生きてることに絶望するようになった魂が抜ける

 

居場所は無限にある

私は居場所を失うのが怖かった

でも新しい居場所を作ることも怖かった

苦痛が続く生活を続けるのも怖かったけど

新しい生活をゼロから始めることも怖かった

 

要するに何もかもが怖かった笑い泣き

でも

どっちにしても怖い思いをするのなら

不幸を続けていく「怖さ」を味わい続けるより

幸せになるための「怖さ」に飛び込む方がいい

 

失うことを恐れて何かを握り締めていたら

その手で新しい何かを掴むことはできない

 

新しい何かを掴み取るためには

握り締めているものを手放すために

1度その手のひらを開かなくちゃならないパー

 

それはとても勇気のいることかもしれないけど

その勇気が自分を「生き地獄」から救ってくれる

 

家庭という密室を一歩出れば

自分の居場所は無限にどこにでもあることが分かる

一瞬の勇気が人生の全てを変える時があるスター