シシリアンの営む店に行った。
友人に連れられて行ったその店。陽気な店主マリオの人柄で彩られたクチーナは、歴代のゴッドファーザー達の写真が壁を飾っているにもかかわらずとても暖かい設えだった。
料理もローカルなイタリアそのもの。最近のキュイジーヌにはウンザリの私にはとても心地好い料理達だ。
聞けば店主は日本に来て何十年も経つとの事。
故郷を離れ極東のこんな外れで故郷の料理店を営む訳は判らないけど、国を捨てた訳ではないのは店を見れば判る。
生まれ育った国に思いを馳せる。店主の楽しい語らいの中には、そんな思いで一杯だった。
郷土愛を育む暇も無く育った私なんかとはあきらかに違う。ものごころ付く頃から常に自分の居場所を探していた。根無し草。そんな言葉を覚えたのもその頃。望郷の念なんてものは無い。
家庭がそれを与えてくれるのだろうか。どう思う?
安らかな温もりの中、ゆっくり時間が流れていた。
ラバッツアのエスプレッソがほどよい余韻となって締めくくってくれる。
ほんとはグラッパにいきたかったところだが・・・やめておいた。
親しい友と過ごせた愉しいひと時でした。
おかげで写真を撮るのをすっかり忘れた私アントニオだった…。(茶目っ気な店主にアントニオと命名された…)。
でも、それでいいんだよね。と思う。(装飾の一部でご容赦)
幸せな時は過ぎ去った。
壁を飾る彼らと同様に…。
cioa!