あ~ぁ、ずいぶん続いて飽きてきたな ぷぷぷぷ ( ´艸`)
チーカマサンドで腹を満たした俺達は
いつの間にか寝ていたのだった。
しかしその至福の時もつかの間しかなかった。
昭夫ちゃんが高校から戻ってきたのである。
「おいおい、お前らいつまで寝てんだよ~!
起きろよっ! 俺のバナナはどこいったんだよっ!」
非常にヤバす! ここは寝たふりで過ごそう...
俺は一生懸命に ≪寝たコキ≫ をした。
薄目を開けて見ると動物園のゴリラの様にウロウロと
狭い部屋をグルグルと回ってる昭夫ちゃんの足が見えた。
その先にためさんの顔が...笑ってやがる!!!
こんな時によく笑っていられるよなぁ...
と言う俺も思わず吹き出しそうになった。
ぐぐぐぐぐぅ、ふんがぁっ!
ブタのようにためさんが吹き出しやがった、もうだめだ!
ぶははははははぁ~っ!!!
あかん! これ以上は無理だってぇ~、もうタメさんはぁ~!!
よりによって ふがっ ってないだろ、 ふがっ ってぇ...
2人して大笑いしながら飛び起きた。
「ほらなぁ~、やっぱ ≪寝たコキ≫ じゃ~ん!」
昭夫ちゃんは上から見下ろす様に どや顔 でこっちを見た。
そんなに威張ることか?
ためさんが口を開いた。
「だって昭夫ちゃん靴下に穴空いてるんだもんっ!!
親指出てて毛が生えちゃってんだぜぇ~! ぷぷぷぷぷ!
絶対ルパン三世だぜそれ~~~~!!!」
俺はすかさず昭夫ちゃんの足を見た。
うひゃひゃひゃひゃぁ~~!! マジだっ!!!
足の親指だけひょっこりヒョウタン島である。
しかも靴で蒸れたのか、やや色白で毛が生えてるのがよくわかる。
見たことねぇけど間違いなくルパンの足の親指だっ (なぜわかる?)
「てめぇらいつまでも笑ってんじゃねーよっ!!」
と、言ってる本人も笑っちゃって締まりがない。
だってお箸が転がるんだもん by 伊代ちゃん
の世代なんだから仕方ないよね。
ためさんは笑いすぎてチアノーゼ状態になりつつある。
俺も過呼吸状態になり、ひぃ~ひぃ~ と
明石家さんまみたいに大ウケしちゃって酸欠になった。
ひとしきり笑いようやくみんな我に返った。
するとためさんが
「昭夫ちゃん昭夫ちゃん、いいのがあるぜっ!」
外に出て廃品回収に出す予定の使ってないオンボロ洗濯機の
洗濯槽の中からコーラの1リットル瓶を出してきた。 (懐かしぃ~)
「おおおおおっ!ため造、これど~したんだっ!!」
昭夫ちゃんの目が変わった。
そう、コーラの瓶の中身はト〇エンだった。
「それこの前もんちとあそこのレンズ磨き工場の
倉庫から夜中かっぱらって来んだよ、うひょひょひょ!」
おいおい、余計なことをこいつは...
それは苦労して持ってきたやつだろが...
よりによってタダでやっちゃうのかよ、お前さん...
俺はちょいとムカッときた。
「マジか!ため造っ、味見していい?」
あ~ぁ、早速始まっちゃいやんの...
味見ってあんたはソムリエかっ!!!
俺は小声で
ためさん、あれ売っ払ってボンタン買おうっていったじゃ~ん、
なんで上げちゃうんだよぉ...ふざけんなよぉ!!
ためさんは
「昭夫ちゃんは三度のメシよりトル〇ン好きなんだぜ。
これでバナナの事は忘れるに決まってんじゃん! うひゃひゃひゃ
もし聞かれたらさっき食ったじゃんって言っちゃえばいいよ、
どーせラリっててわかりゃしねーしさ、ぷぷぷぷぷ」
こいつ本当に小賢しい越後屋みたいな奴だなぁ...
てか、バナナよりボンタンじゃねーか普通??
こいつらのバナナの価値感がまったくわからねぇぞ俺はっ!!
ためさん、俺やらねーぞ、夜プロレス行かなかきゃねーんだからな!
ためさんは右手で
![グッド!](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/187.gif)
で答えた。
さて問題はどうやって絡まれないでここを抜け出すかだ。
まぁ30分もすれば 「手が飛んでくる~~」 とか言って
アフォになるだろうから我慢するか、
それとも 「ビニール袋買ってくるよ」 と抜け出すか?
じゃないと俺もやりたくなっちゃうもんなぁ... (ってお前もかっ!)
俺は抜け出すことにした。
昭夫ちゃん、俺ジュース買ってくるよ
すると昭夫ちゃんはすでに半ラリ男で
「おおぉぉお、もんひぃ~、俺のFX乗ってっていいろぉ~~」
うひょひょひょ~! チョーラッキー!!!
するとためさんが
「俺も一緒に行くよ!」
なぬ?2ケツはいやじゃあ~!!
ためさん、あんたはここの家主だ、居なきゃダメ! 絶対ダメ!
泣き出しそうなためさんを残し俺はキーを持って外に出た。
ためさんちの前でエンジン掛けると怒られるので
俺は200kg近くあるFXを100mくらい押して行った。
よし、ここいらでいいだろう
俺はサイドスタンドを出してFXにまたがった。
こうしないと足が届かないからである。 (どんだけ短いんだよっ)
キーを刺しセルを回す。
ボンッ ゴゴゴゴゴゴゴゴ
んー、モリワキの直管はええのぉ~
さぁ出発だ!!なんとかつま先で立ちスタンドを上げ走り出した。
まずはジャス前流すかぁ!
≪ジャス前とは≫
ジャスコの前と言う意味で、当時俺のいた栃木県K市は
ジャスコと共に明けジャスコと共に暮れる と言われるほど
ジャスコ意外になんにも無いイナカ町だったのである。
この時間ならジャス前は学生だらけなのだ。
俺は調子込んで信号も止まらずに (止まれないがホント。足が届かない)
ジャス前を目指した。
途中チャリ2ケツの女子発見!
俺は超仕込みMAXで思いっ切り吹かしこんだ!
パァンパパ パァンパパ パンパンパァンパパッッ
ん~なんでいい音なんでしょか ぷぷぷぷ
俺は当然かっこいいと思ってる。
すると
「もんち~~~!!どこいくのぉ~~~!」
おろっ? なんだチミは? なぜにボクを呼ぶ??
呼ばれたので縁石が有るところで停った。(ここなら足が届くから)
あああああぁ~、
チャリの2人組はボクの彼女のN子ちゃんじゃあ~りませんかぁ!
あぁ~、長いからつづく