年来稽古条々 | Paletブログ

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道端に咲く小さな花。
身近にある美しさを再発見出来れば良いと思っています。

世阿弥が生涯の稽古のあり方を段階ごとに説いた風姿花伝と言う本があり、そこには芸術活動をする上でとても大切なヒントがあります。
部分的ではありますが、幾つか挙げたいと思います。
子供の教育について…
幼少期は親の教育が大切です。
その時、親の型にはめるのではなく、のびのびと育だてる事が大切だと言っています。
親が口うるさくしてしまうと、子供は続けるのを辞めてしまいます。
好きになり、その事を続ける事が子供独特の個性を育てる事になって行きます。
自分のコピーを作ってしまわない事です。
時分の花をまことの花と知る心が、真実の花になほ遠ざかる心なり…

一瞬の花の輝きは長く続く物では有りません。
世の中は次から次へと新しい物が出て来て、それが重宝されて行きます。
その中で最も大切な事は、自分の真実の花を探して行く事です。





初心…
自分の年齢を重ね合わせながら、壁を超えて行く事の大切さを説いています。
その年齢ごとに新たな初心と言う物が生まれ、そこから学んできます。






最後に却来と言う言葉が出てきます。
却来とは、年齢を重ねた上でしか表現できない自由な境地の事です。
これは若さでは表現出来ない物です。






風姿花伝は普段の生活の中でも、生きるヒントが発見出来る読み物です。