マニキュア作戦
近くの高齢者施設に入っている母方の叔母が、
米寿(８８歳)になった。
私の母は２０年前に亡くなった。
叔母と話すと母といるような温かい気持ちになるので
暇を見つけては訪ねる。
穏やかに暮らす叔母だが、体調が良くないと沈みがちになる。
米寿の記念に何か元気の出るようなことはないかと考え、ひらめいた。
そうだ、マニキュアをしてあげよう！
私はめったにマニキュアはしない。
でも昨年、夫が入院し、手術をした時、
真っ赤なマニキュアを塗ったら、気分が晴れた。
叔母は最初『マニキュア？１度もしたことがないのに』
と恥ずかしそうだった。
でも、私が『どの色がいい？』とマニキュアを並べると
『これどうかしら』といかにも叔母らしい淡いピンクの
地味なのを指さした。
おずおずと出した手が華やかになっていくにつれ、
叔母の顔にいたずらっ子のような笑みが広がっていった。
『みんな、なんて言うかしら』と、
嬉しそうに塗りたての爪をかざす叔母。
『気にしない、気にしない。楽しめればそれでいいの』と私。
作戦、効いたかな。
元気になってくれればいいのだけれど。
山形市 海谷 修子(自営業 71歳)
2015/10/06 朝日新聞より
先日、新聞を開いていて見つけた投書記事。
素敵な小説を読んだ気分になりました。。
元気になって貰いたい。
これ、ネイルサービスの原点です。
今日もお客様に
いっぱい元気になってもらおう！
