半額の日、俺達は巣を旅立つ
普段は隅でじっとしてるだけ
半額だから、借りられる
俺のタイトルは
『悪夢の街、テラー』
B級ホラー
久しぶりに怖がらせるか
俺をカウンターへ連れて行く
派手なネーチャンに、ニーチャン
今日も仕事、お疲れ様
バーコード読まれて袋詰め
着いたのはアパート
俺が入ったのは
ホームシアターじゃなくて
ただのテレビデオ
再生、最初はトバすなよ
俺、PRもしてるんだから
本編始まっちゃったよ
早送りし過ぎ
「怖くないじゃん」
「お前がアフターしてるから」
そうだよ、半額の日だし
喧嘩しないで見てくれよ
あ、俺に物投げるなよ
借りモンなんだからさ
「だったら出てくよ! 」
「行けよ、どこでも! 」
喧嘩は止めてくれよ
俺、ちゃんとミイラ映してるから
俺、ちゃんと叫び声聞かせてるから
「シューちゃん、いっつもそう」
すぐ仲直り
俺、無視されてR18が始まる
見せつけないでくれよ
俺だって隣の「恐怖の鬼女」が
恋しくて仕方ないんだから
一週間って長いよ
どうせこいつら、ギリギリで返却
また喧嘩しながら