そんな綺麗なわけあるもんか。
サヨナラは終わるための言葉じゃない、繰り返すだけの呪縛だ。
終わるのは寂しいから嫌い。始めるのは怖いから嫌い。
いっそ、嫌いにそんな不安がるなよって抱きしめられたい。それくらい嫌い。
好きだなんて嘘よ。こんなに空虚なんだから。
埋めたくて埋めたくて埋めたくて、ねじ込んでみても駄目みたい。
開いた穴、塞がらないからどうしよう。いっそ拡げてしまおうか。
あなたじゃあたしを埋められないから。
あなたじゃあたしを愛せないから。
そんなことばかり云って大事なものを失ってゆくの。
でもそれでいいの。あたしなんてそんなものだから。
もっと早く気づけば良かったわ。そしたら悲しくなんてならなかったのに。
馬鹿みたいに平和だなんだって
馬鹿みたいに幸せだなんだって
馬鹿みたいに好きだなんだって
褪めちゃうよ。
熱くさせてよ揺さぶってよ熱くさせてよ。
生温いのはそりゃ気持ちいいでしょうね。しんどくないし。
大嫌い。あなたのその偽善とか、笑顔とか、一所懸命とか。
あたしのもってないものばかりもってて、だいきらい。
繊細な言葉で融いて、繊細な指でなぞって、触れるなら離れないで。
決まった台詞、限られた時間、縛られるルール。
そんなのは、お遊びでしかないよね。
「今度はいつ逢えるの？」
もう、二度と逢えないよ。きっとね。
サヨナラ。