私が炊けたら
ちゃんと忘れてね
とぎ汁も
全部捨てるのよ
冗談もいつか
汁に乗って流れる
期待するのもさせるのも嫌なの
米をつけた稲穂みたい
気付かないでいるの?
誘ってるのに
流したりしないでね
無駄にしたりしないでね
私は他の米でもない
今なら少し聞いたげる
お米の話も
ひねくれた
私
慰める
お米
ふやけたりしない
炊飯器でも
あなたに愚痴るのは
炊き方が下手
君は間違ってないと言ってよ
鳥に食べられたお米みたい
ただ綺麗な米に
炊けたいだけなのに
「逃げたっていいよ
炊き上げにゆくよ
米の好きに生きればいい」
いつだって炊きに来てよね
ひとつぶは嫌いなの
稲穂がゆれるこんな夜は
すべてうめつくして
たくさん収穫してしまうのよ
袋がないから
OH
流したりしないでね
無駄にしたりしないでね
私は他の米でもない
今なら少し聞いたげる
お米の話も
「逃げたっていいよ
炊き上げにゆくよ
米の好きに生きればいい」
いつだって炊きに来てよね
ひとつぶは嫌いなの