先日5歳児さんたちと近くの川に虫取り網を持って観察に出かけました。都内や政令指定都市から比べると栃木はなかなかの田舎ですが、ビルが立ち並ぶ宇都宮の繁華街から車で20分ほど離れた場所にある教室は栃木県宇都宮の中でも自然が豊かです。近くに人工河川があることから、この時期になると、つばめが飛び交い、鶯の鳴き声が聞こえ、キアゲハ蝶やカマキリなども日常的に見ることができます。梅雨時期には、たまに青大将(へび)が駐車場を横切ります。教室の庭に植えているディルやパンジーには毎年、キアゲハやクロモン蝶の幼虫が大量発生するので、子どもたちが5~10匹家に持ち帰り、蝶の変態観察を楽しんでくれます。当初は嫌がっていたお母さま方も、家でニンジンの葉などを幼虫に与えて蛹になると「いとおしくなる」と言っているのはびっくりです。(私は今も触れません)
 糸島出身のお母さまは、教室の庭にいる「カナヘビ」を素手でつかまえ、腹を子どもたちに見せ、しっぽが切れる場所の赤い線を見せてくれます。(私は全く触れません)
 子どもたちは、ダンゴムシがプランターの下にたくさんいることを知っていて、小さなスコップを持ってたくさん集めます。カマキリを捕まえた子は、透明なケースに入れて、シジミチョウを取ってきて食べる様子を観察したりしています。(子どもは意外と残酷です)


 そんな自然豊かな場所の中で、特に3歳児たちが驚くのは、バッタが飛び跳ねるのではなく、羽根を羽ばたかせて飛ぶことです。「バッタって飛ぶんだ!」「バッタの羽根の下に羽根がある!」そう言って目を輝かせる姿を見ることができるのは本当にうれしいことです。
 私自身は虫に興味がなく(むしろ蝶も嫌いです)積極的には触りませんが、2人の男の子を育てたのでトンボや蝶の網での捕獲は得意です。トンボや蝶はある一定の飛び方をします。虫取り網の位置は飛び方を予測して動かします。その様子を見ている子どもたちは、まるでマジックを見ているかのように尊敬してくれます。(トンボを沢山採っていてよかった)取ったトンボや蝶は基本的に逃がします。



 また庭の小さな畑で夏野菜を育てています。子どもたちが植え付けて、トマトやナス、ピーマンを取って教材
にしたり、まな板とスケッパーで切ってみたりします。
 小さなころ体験したことは、机上で学んだことより心に残ります。それは生物の基礎準備となります。
虫や自然に対してキラキラ輝く子どもたちの目を見るのが何よりも楽しくて仕方ない、この頃です。