ご自身では
動けない患者さんは多い。
その方の
療養上のお世話
診療の補助
それが病棟看護師の仕事内容

昨日も夜勤で
働いていた。
「喉が渇いた。水。」
「ベッドの頭を下げて」
「トイレ行きたい」
「腰が痛い」
「リモコンとって」
「寒い」
「足さすって」
「携帯とって」
「テレビのチャンネル変えて」
「またトイレ」
「水とって」
「顔を拭いて」
うんざりするほど
要望は繰り返されます

ナースコールが鳴るたび
足取りは重くなります。
生きている人間は要望が多い

自分で叶えられない要望は
看護師に
要望が伝えられる。
看護師が
それを果たします。
それが生きている人間の
お世話をするということ
だなと思う。
看護師って
ただの人間が
やっている
仕事です

普通に疲れるし
普通に怒りもでるし
普通に嫌にもなる

要望が繰り返され
続けたら
もう嫌になってくる
仕事だから
自分がやるべきこと
だとわかっているから
堪えて
やり続けている。
ここが堪えられない人は
患者さんに対しても
イライラ全開で対応してしまう。
中には怒り出す看護師もいる。
←いや、だからこれがあなたの仕事
なんだってば、とは思う。

でもそれが
人間だな
とも思う

人間対人間
それが看護師の仕事

要望を伝える患者さん
要望を叶える看護師
この関係だと
確実に看護師は疲弊する。
仕事だから
辛うじて成り立っているが。
でもそこに
「看護師さん
いつもありがとう。」
って笑顔を見せてくれる。
それだけで本当に
救われる気持ちになります。
人間"損する"が一番嫌だと
ナリ心理学はいう。
もし要望を伝えられ、
その要望を看護師が叶えたのに
「ありがとう」の一言
がないと
看護師は
"損した"を味わう。
自分がした努力を
さもやって当たり前のように
扱われたことに
"損した"を感じる。
そしてイライラする原因は
その"損した"の虚しい感情が
怒りという二次感情になり
イライラを起こす
ということです。

「ありがとう」がほしい。

それだけで
看護師は救われる。
それだけで
ナースコールに呼ばれて行く
足取りは軽くなる。
昨日夜勤で疲れていたときに
患者さんから
「いつもありがとう
」

という言葉をもらった。
本当にその一言で
看護師がんばろう、と思う。
※この記事はしゃべれる余裕がある患者さんに対してのことを書いています。本当に余裕がないくらいしんどい患者さんに対して思っていることじゃないです。と念のため注意書きを残します
