看護師の仕事の一つに
"患者指導"
ってありますよね

字の通り、患者さんへ指導を行う

術後の過ごし方とか、食生活とか、病気に対するこういう知識を持っていてほしいとか

あとは術前指導とか、検査前の説明とか、ご家族さんへも含め処置とかストーマ管理とか
いろいろ多方面に渡りありますよね

でね、ある時ふと思ったの

いつも看護師が患者さんへ教えるという関係性になってしまうけども
あれ?
経験したら、患者さんの方が看護師よりも圧倒的にそのことに関しての経験値が高くなっているぞ
と。笑

例えば私。病気にまだなったことがない。
だから胃カメラも大腸カメラの経験値ゼロ。ただ、どんな検査かという知識のみ。
もちろんストーマもないので経験値ゼロ。
尿バルーンさえいれたこともないので経験値ゼロ。
尿路結石のショックウェーブさえも未経験。
こんな未経験で経験値ゼロが持っている知識なんて、ただの説明書通りでしかない。
これをしてる看護師さんって、どれくらいいるのかな・・?
私ね、この前ショックウェーブを受けた患者さんに聞いてみたの。
「あれって実際どんな感じなんですか?」って。
やっぱり聞くのって若干の看護師のプライドが邪魔するのよ。
患者さんよりも病気に対しての知識量が上じゃなきゃいけない。全部知っていなきゃいけない。
という思いが私にはあった。私の勝手な思い込みです

こんなことも知らない看護師って思われたくなかったし、看護師に知らないことがあると患者さんが不安に思ってしまうかな、って思ってた。
でもさ、そんなの無理なのよ。
だって経験したことがある人にいくら私が勉強をしたところでその人を上回ることなんてできないのよ

なんかそれを認められた時
患者さんって先生だなーって思って
だから素直に聞いてみた。
そしたらね、その患者さんも心良く
「あれね、なんか輪ゴムでパチパチされる感じに似とるね
」

って教えてくれた。
その時、私の経験値が増えた。
患者さんの経験を通して、私の経験値が増える。
そうすると私は次の患者さんに、そのように説明する選択肢が増える。
だれかが体験したリアルな情報って、一番身になるじゃん

私も出産前は他の人の出産レポとか読みまくったなー。笑
そういう生の声をくれる患者さんがいるのに、それを受け取らないのは勿体なさすぎるって気づいたの

だから私は貪欲に患者さんに教えてもらうことにした

私は知識しかないので、教えてくれてすごく有難いですって伝えると、患者さんも心良く教えてくれるし、逆に信頼感も持ってくれる。
だから、遠慮せずに
どんどん聞こう

最後に、心理的なことでいうと
人は自分の話を聞いてくれる人が好きだし、歳をとるほどに誰かに教えたくなる生き物です

だから患者さんに体験談を聞くのってメリットしかないのね

たくさん教えて頂いて
そして次の患者さんへその情報を繋げる。
それは看護師にしかできない仕事だね
