アクアリウム

泡になった心を
新しい水で洗い流した
眠くなるまで泳いで
外の景色を見ていた

冷たく狭いこの世界は
迷いも焦りもない
不意に涙は出てくるけど
いつしか水に溶けてなくなった

ガラスに自分の姿を映して
寂しさを紛らせた
去るものは日々に疎し
こんな僕を憶えている？

冷たく狭いこの世界は
迷いも焦りもない
不意に涙は出てくるけど
いつしか水に溶けてなくなった

静かに呼吸を繰り返す
僕はおそらく報われたんだね

冷たく狭いこの世界は
悟りも自信もない
不意に涙は出てくるけど
いつしか水に溶けてなくなった

いつしか水に溶けてなくなった・・・

隠れ家(Forest)

深い暗闇
もう日は落ちて
あてもなく
森を彷徨う

朽ち果てた木々
僕は間に隠れて
声も出さない
ただ　このまま忘れ去られたい

あらゆる言葉が
僕を追いかけて
耐え切れず
日常を捨てた

安息の場所
ここにいる限り
守られているようで

朽ち果てた木々
僕は間に隠れて
声も出さない
ただ　このまま忘れ去られたい

深い暗闇
もう日は落ちて・・・

ノスタルジア

瞳を閉じてみた　ふと映り込む幼き頃の僕
誰かが手を引いてた　微かに覚えている優しい時

小高い丘を下って小さな橋を渡るの
雨の日も風の日もいつだって

瞬きをすればその間に
時間は水のように流れて
還らぬ日々の中
今、姿を見せたのは確かにあなただったの

遠くを見つめていた　僕のまわりには何もいない
何処かで誰かが笑う　傍で聞きながら僕も笑うの

夕焼けの歌を静かに口遊んだ
何もかもが懐かしくて優しい　

瞳を開けばいつの間にか
僕の知らない景色になっていて
せわしい日々の中
今、姿を見せたのは確かにあなただったの