ウランバートルから離れて、
砂漠のある南の方へと、
長距離列車に乗ってみることにした。

前日に下見も兼ねて、
鉄道の駅へと切符を買いに行った。

ウランバートル駅横の建物は人だらけで、
どこに何があるのやら。

それでもなんとか、
中国との国境の町、
ザミンウード行きの片道チケットを入手。
なぜか往復切符は買えない。

いきなり「おねえさん」と声をかけられた。
(モンゴル語には「おばさん」という表現がなく、
目上の女性はおねえさんと呼ぶ。)

田舎から出てきた風情の女の子が
何かを一生懸命に問いかけてくる。

しかし、私は外国人なのだ。
「ごめん。モンゴル語わからない。」
彼女は、はっとして去っていく。

同じモンゴロイドですから。
見間違われても仕方ないけど。


翌日。
早めに宿をでて、ガンダン寺へと向かう。
チベット密教の寺だ。

バター灯明とお香の煙が染み付いた壁。
壁一面の棚に仏像がならぶ。

壁に沿って時計まわりに歩き、
要所々々で額を棚の縁につけて祈りを捧げる。

街中で宗教色を感じることは少ない。
チンギスハンの肖像画を見ることの方が多いくらいだ。

だから、この寺の中に詰まっている
敬虔な祈りの姿は、新鮮だった。

どこにいても祈る人びとの姿は同じ。
どうか、誰もが、いつも、
自分のまわりのささやかな幸せについて祈れますよう、
世界中に平和を。

中央の巨大な仏像を見上げる。
私たちを見下ろしている。穏やかな目で。静かに。

$モンゴルのモ-ガンダン寺