世界情勢の危機と日本の役割 | 真理のある民主主義を目指す経済社会論

世界情勢の危機と日本の役割

世界情勢の変動 「世界情勢の危機と日本の役割」


(天木直人のブログ) 米国経済の危機とイラン戦争の危険性 1月2日

(以下転載)

昨年12月27日に始まったイスラエルのガザ攻撃は新年に入っても続いている。国際社会の停戦要求にもイスラエルは一切応じようとしない。どうやら今回は本気でハマスの息の根を止めるつもりのようだ。
  日本では殆ど報じられていないがガザの状況は悲惨を極めている。空爆後にはガザの封鎖がさらに厳しくなり負傷者の治療医薬も欠乏。「死ななくてもよい死者」が続出し(世界保健機構)、食糧も飲料水も不足のなかで、150万人が眠れぬ年越しをしたという(1月1日毎日)。平和な日本で大晦日の紅白歌合戦などをわれわれが楽しんでいる時に。
  私の勤務していたレバノンでは大規模の反米デモが繰り広げられている。もしイスラエルがこのままガザの虐殺を続けるなら、アラブ全体に反米、反イスラエルの大衆抗議が広がっていくに違いない。それが不測の事態に発展するかもしれない。なぜいまイスラエルはガザ攻撃を行なう必要があったのか。
  そう考えた時、私は昨年暮れに読んだ日刊ゲンダイ(元旦号)の国際問題評論家浜田和幸氏の記事を思い起こした。イスラエルのガザ攻撃の前に書かれたその記事の要旨は次のごとくであった。今となっては妙に真実味を感じさせる。

 「(昨年11月20日、米国家情報会議は2025年までの長期トレンドを発表した。その中で注目されるのは、09年に米国内で暴動が発生し米軍が鎮圧に乗り出す可能性があると忠告していることだ。このまま経済不況が深刻化すれば革命騒動に発展しかねないと分析しているのだ。米国はそれほど追い込まれている・・・金融や自動車が総崩れになった今、米国の産業で世界に売れるのは軍事しかない。これを景気浮揚策に使うなら『戦争』となる。それには相手と大義名分が必要だ。そこでターゲットになるのがイランである・・・米国がイランに戦争を仕掛けるには口実がいる・・・米国はイランを暴発させるように持っていく必要がある。それがきっかけで戦争がはじまる。それしか米国経済を救う手立てがないのだから・・・共和党員ながらオバマ支持を表明したコリン・パウエル元国務長官は、1月21日か22日に米国発の何らかのクライシスが起きると断言した。それが戦争を指している恐れは強い・・・)

 イスラエルのガザ攻撃続行がその引き金にならない事を願う。
(転載終了)

<自分のコメント>

昨日に続き、ガザ地区の問題である。・
天木氏は、以前外務省でレバノン大使であった。
その天木氏が現在の中東情勢を非常に危険な状況であると考えている。
そして今回のイスラエルの背後に、アメリカの存在があると書いている。


現在のアメリカでは、経済危機と政策の失敗により政府と市民の間で緊張が高まっている。
911の自作自演が多くのアメリカ人に知れ渡る状況になっており、政府への信頼は地におちている。
また、今回の経済危機で、財産や職を失いつつある多くのアメリカ人は、政府への不満が急速に高まっている。
社会的にも個人的にも連邦政府への不満が増加している現在、ロス暴動のような暴動がいつおきてもおかしくない。
それほどまでにアメリカの社会矛盾は高まっている。
革命暴動が米国でおきれば、米軍との間で内乱が勃発しかねない。
多くの日本人には実感が湧かないかもしれないが、今のアメリカはそれほどまでに社会的に崩壊している。
末期のソ連と同じような状況だ。
国民は政府を信頼せず、経済的にも崩壊している。
巨大な軍事費と不正や腐敗や極端な富の格差が存在する社会だ。
現在の中国にもあてはまるだろう。
この社会崩壊を無理矢理、継続させようとするときに、イランへの攻撃という最悪のシナリオがありえる。
それは、アメリカ、イスラエル連合軍と、イスラム諸国の文明の衝突へと拡大する可能性がある。
更に、同盟国である、ロシアや中国を巻き込めば世界大戦に発展しかねない。
現在の国際情勢は、それほどまでに危険な状況であると思う。


日本ができることは、アメリカやイスラエルを支援せずに、独立することだ。
日本が独立すれば、アメリカは戦争を行う資金が無くなる。
アメリカという最大の後ろ盾が力をなくせば、イスラエルは慎重になるだろう。
世界平和の鍵は日本が握っているし、日本にはその能力がある。
個人として出切る事は、今の危機的な状況とそれを生み出している背景を、多くの人に伝えていくことだろう。

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