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民放テレビ各局の4月からの番組編成が決まりつつある。民放各局は、脳のトレーニングなどが注目を浴びる中、現在放送しているゴールデンタイムのトーク番組等を打ち切り、新しくクイズ番組や学習系番組をスタートさせる見通し。


例を挙げると、テレ朝は 「クイズ雑学王」を、既に1月改編で午後8時からのゴールデンタイムにシフト。日テレは、特番だった 「日本史サスペンス劇場」を水曜8時にレギュラー化する。フジテレビでは木曜日に 「全国一斉・日本人テスト」 金曜に「検定ジャポン」をスタートさせると発表し、それにより、ゴールデンタイムである7時台は1週間のうち6日がクイズ番組ということになるという。


一億総白痴化の元凶という声が聞こえたのでもないのだろうが、またぞろテレビ業界の 「右へ習え」 がはじまる。片やバカタレ(お馬鹿タレントとも言うらしい) をフュチャーした(笑) バカバラエティクイズ。片や高学歴のタレントをかき集めウンチク・能書きのご披露に及ぶ教養バラエティ(当社比) 番組制作の裏側を見透かされている現状では、ボケるも利口ぶるもストレートには見る側の心に届かない。それは自分達が今までに撒いたタネのせいだし、早晩同じタレントの使い回しで行き詰るのは素人目にも見えている。


馬鹿を見るのは優越感をくすぐるが、それにも程度がある。度が過ぎると不快になるのは送り手の下劣なモミ手がミエミエだから。無事ワンクール(3ヶ月) をまっとう出来る番組がどれくらいあるのか。芸の無い芸人もどき連中のバカ騒ぎを見せられるよりはましだ、と思わないでもないが。

政界あたりから起こり始めた 「深夜放送の自粛」 の声が、大合唱になるのも現実味を帯びて来る昨今、この自称 「教養・学習系バラエティ」 の横並びが、その声をやり過ごす為のポーズとしたら、もう手遅れなのは明らか。


「深夜放送自粛」が、各種のワイド番組の政府批判への意趣返しという意見もあるが、地球温暖化というお題目をテレビ業界が標榜するのなら、自ら律すべきも当然。平均年収1400万の自称庶民代表様も、少しは真の庶民の目線を取り戻していただきたい。花がいつまでも綺麗に咲いていることはありえない。


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