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19日午前6時35分ごろ、和歌山県岩出市押川の県道トンネル入り口付近で、運送会社「マウス」の大型トレーラーが左の側壁に接触し、荷台に積んでいたごみを収納する約4トンの鉄製おけ(縦3.6メートル、横2.9メートル、高さ3.3メートル)が対向車線に落下した。おけが通りかかった和歌山市西浜、ニュートラム運送のダンプカーに衝突し、運転していた松浦良次さん(69)が頭を強く打って間もなく死亡した。   [ asahi,com ]


このブログで最初の頃に「椎葉村で泣く」という記事を書いた。この事故を起こした積荷は、あの時僕が熊本の椎葉村まで運んだ生コンプラントを製造したのと同じ明石の工場で作ったバケットに間違いない。僕の場合は車体を傷つけるだけですんだが、この事故では人命まで奪ってしまった。


テレビで配車係の人が 「こういう危険な箇所がある場合は先方から事前の連絡が云々・・」 と答えていたが、僕の場合もそういう連絡が一切なかったので、車体を傷つけたうえ不覚の涙を流す羽目になったわけ。先導車があれば防げた事故と簡単に言うが、荷主がその費用を負担してくれるなら話は簡単だが、経費削減が至上命令のご時世では中小の運送業者にそこまで手は回らない。トレーラーの運転手もそういう意味で犠牲者なんだ。机の前に座っているだけでは分からない修羅場が最前線にはあるんだ。


この鉄製のプラントを逆さまに積んでいたら、というキャスターが居たが、こういう製品は設置する状態で運ぶのが普通なんだ。クレーンで吊り上げる際の取り付け金具の位置が上部にしか取れないという設計上の問題があるんだな。余分な突起が底にあれば収まるものも収まらないだろう。


国道とは名ばかりで、普通乗用車ですらすれ違いが困難なトンネルは、それこそ全国には山のようにある。運転手の注意不足と糾弾する前にそんな事情を調べてから言ってもらいたい。実際に何度も死ぬような経験をした俺が言うんだから少しは真実味があるだろう。 椎葉村で泣くは こちら


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