良い父親を持つことは

幸せなことだ。

けれどもそれは

ちいさな不幸を運びもする。


私の父は妻をとても大事にする

良い夫だった。

どんなに自分の機嫌が悪くても

子供たちには当たっても

妻には決して当たらない。

とにかくどんなときも

妻にだけは優しい人だった。


そんな

「とにかく妻にだけは優しい」

最高の夫を

物心ついた頃から当たり前のように見てきた私は

自分が結婚してみて

実際に夫と呼ぶ人と暮らしてみて

どんなにそれが奇跡的なことなのか

まざまざと思い知った。


私は夫と非常に

ひじょうーにささいなことで喧嘩する。

八つ当たりも大いにするし

大いにされる。

ときどき世界でいちばん憎たらしいんじゃないか

とまで思ったりもする。

妻にだけは優しかった父親に育てられたのに

妻にだけは厳しい夫と夫婦になった。


と、いうのはさすがに言い過ぎだが(笑)

私の父親ほど妻に優しい夫は

幸か不幸か父親以外に私は知らない。



それはさておき。


どんなときも妻に優しくする。

それは頑ななまでの

ゆるぎない信念のようなものがないと

なかなかできないことだ。


私の父親は悲しい家庭に育った。

当時は珍しくなかったかもしれないが

私の父親は妻を大事にしない自分の父親が

きっととても悲しくて

夫に大事にされない自分の母親を

守れない無力な自分が情けなくて

将来自分が結婚したら

どんなことがあろうとも

絶対に奥さんだけは大事にしよう。

悲しい思いはさせないようにしよう。

と、幼い心に誓ったのではないだろうか。


もちろんこれは単なる私の憶測で

実際に父の口から祖父の悪口や

幼い頃の心情を聞いたわけでは全くない。


ただ、頑固なまでに母を傷つけまいと

優しくふるまう父の姿を見ていると

母親を守れなくて悲しんだであろうかつての少年が

重なって見えてしまうのである。


と、ここまで書いて

なんか前にも同じようなこと書いたな…

と昔の記事を読み返してみたら。


おっと。

丸かぶり。


全く同じことを書いている。

何年経っても思考が成長していない。。。

まあ読んでいる人、少ないし、いいよね。


グダグダなまとめで、ごめんね。