先日、日本TVの金曜ロードショーでやっていた「硫黄島からの手紙」を観ました。


これは一つの戦争をアメリカ側からの視点の「父親たちの星条旗」と

日本側からの視点の「硫黄島からの手紙」と撮った2部作になっています。



「父親たちの星条旗」を観ていないのですが、

どちらも父であったり同じ人間なのだという事が伝えたかったのだと思います。



しかし私は決定的なアメリカ人と日本人の違いをこの映画から感じました。



日本の兵士が追い詰められていくと自害するシーンが何度も出てきました。



「天皇陛下万歳!」と言って手榴弾を抱えて死んでいく者。


目が見えなくなって、足手まといになると自らライフルで死んでいく者。


瀕死の状態で部下に首を落とすよう促す者。



ここに流れているのはまさしく武士道の死生観なのです。


サムライは死にゆく際に祈らないのです。


主君に忠実に仕えて、自らの命さえも捧げるのです。

それは自分自身の命をも手放しているのです。


そして忠義を果たせない事を恥と考え、

自己犠牲になることの方が誉れなのです。



日本人の神は食べ物を供えるように神との関係が同列にあり、

守るべき神で、キリスト教の全能なる神ではないのです。



日本人は神より主君に従うのです。

封建社会のヒエラルキーなシステムの元、殿様に忠義を果たす武士道で、

個を捨て去るのです。


輪廻転生思想もそこにはあるのでしょう。



アメリカ人は神の正義の為に戦います。


日本人が主君と契約して従うのと神と個が契約して生きるのでは全く違うのです。



マインドブロックバスターでは、日本人、外国人、宇宙人という

出自を潜在意識で確認する方法があります。



その中で日本人の特性というのがこの映画を観ていて納得する部分が多くありました。


日本人はこのサムライの死生観があるからこそ、

3月11日に起きた地震の際に暴動もなく助け合う人々の姿があったのだと思います。



この死生観は海外の人からはとても信じられないほどの驚きに映ったのでしょう。