それは彼女の結婚式だった
二次会か何かで、
いらなくなった2人のレコードを皆にあげてた
彼女はDJだった
高校生の時に始めてた
それで出会った彼と結婚した
私と彼女は小1で出会った
同じクラスだった
クラスで1番体が小さかった彼女は
クラスで1番ワガママで意地悪だった
ある朝、誰かの仕業で彼女の上履きが隠された
彼女は全く動じることなく私に言った
「おんぶ!」
当時の私はクラスで1番体が大きく
きっと1番気が弱かったのだろう
(自分のことはいつもよくわからない)
いつも彼女の言いなりだった
その日は1日中彼女をおぶって過ごした
中学に上がる時に青森に転校した彼女は
中3の春になんとまた戻ってきた
みんなが噂した
「あのワガママ愛子が戻ってくる!」
彼女と私はまたそこで同じクラスになった
しかも同じ部活に入ってきた
彼女と私は小学校後半には違うクラスになり
ほぼ関わることも無くなっていた
なのになぜか彼女は
私にベッタリとくっついてきたのだ
そこにはもう気の弱い私はいなかった
ワガママで意地悪な彼女もいなかった
甘え上手で賢くて、
当時の中学生が知らないようなマイナーで素晴らしい音楽を沢山知っている、
お洒落で魅力的な女の子になっていた
そんな中3の私と彼女はウマが合った
全く気を使わずいつも爆笑していた
時々見せるワガママの片鱗を
鮮やかに交わしたりするのも楽しかった
彼女が教えてくれる新しい音楽や文化に
(いわゆるサブカルチャーです)
胸踊るような刺激を沢山受けた
私の好みはここで形成され今に至るのだろう
ある時彼女は言ってきた
「るっち(私)と同じ高校に行く!」
そして私たちは同じ公立高校を受験し
無事に2人とも進学した
そしてまたクラスが分かれると共に
自然とそれぞれの世界ができていった
高3で再び私と彼女は同じクラスに
あの中3の日々が戻ってきたかのように
私たちはまた毎日一緒に過ごした
自転車で河原を走りながら一緒に登校した
当時の彼女もまた
ごく一部で「ワガママ愛子」として嫌われていた
私を介して彼女と仲良くなった友人とも
高3では絶縁していたりと中々激しかった
でも私と彼女の関係は変わらない
私は彼女が話さないことは聞かない
私の仲の良い友人が彼女をどんなに嫌いでも
関係ないのだ
私は彼女といて最高に楽しかった
それだけだ
卒業するとまた道は分かれた
私は東京の大学に進学し
彼女は地元に残った
たまに会っては変わらない爆笑だけがあった
のちに私は結婚式の写真を撮る仕事に就き
彼女の地元での結婚式には仕事の都合で
どうしても参列出来なかった
でも関係は続く
会った時から今までと同じように
しばらく離れても会えばいつでも
爆笑できる関係が。
夢から覚めて少し経ってから思い出した
彼女は3年前に亡くなったのだ
もう全てが済んだ後に聞いた
娘の保育園に迎えに来ないということで
自宅で倒れていたことがわかったと
突然のことだったと
お葬式も終わってたから
死んだ顔も悲しむ家族も見ていない
実はお墓にすら行ってない
だから、本当に死んだのか未だに実感がない
極端に言えば私にとって「噂話」でしかない
でも関係ないのだ
生きていても死んでても
私は彼女といて最高に楽しかった
それだけだ。
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今日はストーリー仕立てでお送りしました![]()
来週仙台での仕事がなくならなければ、
お墓参りしてこようかな~💫
高校生の愛ちゃんと私
