(スピードワゴン 小沢一敬 著)
おはようございます
漫画は、ある意味、「綺麗事」が描かれています。
(前略)流川は小沢と同じで、なるべく周りに対して怒りたくない人なんだと思う。
小沢さんはたまにそんな自分自身を「冷たいのかもしれない」と感じられるそうですが、そう思われることを含めて共感しました。
「はじめの一歩」から、泥臭い台詞。
三連休最終日ですね
私は土日は仕事で、今日はお休みをいただきました
PMSの影響で、ここ数日ひたすら眠くて昨日は20時には就寝
今日は以前から興味があったことをしに、午前中出かけてきます
ムスメに、「色々するなあ」と言われました
午後からは娘と遊んだり、溜まっている本も読みたいなと思います
今回ご紹介させていただく本は、彩ふ読書会サポーターの男性からお借りしました
自らを漫画脳と言われるこの方は、いつもユニークな本をご紹介してくださいます。
私も幼い頃、「漫画ばかり読むよね」と呆れたようにいう母に、「漫画は私の教科書」と返した記憶があります
実際、漢字は漫画で自然と覚えたし、大切なことは漫画が教えてくれたと言っても過言ではないと思う、同じく漫画脳な私です
なので、読書会でこの本が紹介されたとき、読んでみたくて、レンタルをお願いしました
スピードワゴンのネタの、小沢一敬さんの「あま〜い」台詞のルーツがわかった気がしました
そして、小沢さんの考え方に共感できる点が多々あり、意外にも(失礼)良本でした
小沢さんが読んでこられた漫画の名シーンを取り上げられて、その場面に対する小沢さんの感じることを書かれているエッセイ風の本です。
前書きを読んで、素敵だな、とまず思いました。
芸人の仕事をしていると、よく「がんばってね」と言ってもらうことがある。「がんばる」って、漢字では「頑なに張る」と書く。だから俺は、「がんばる」って、汗をかいて努力することじゃないと思ってる。
自分のスタイルや生き方が一本の糸だとしたら、それを頑なに張り続けよう。「がんばって」と言われたら、どんなことがあっても自分らしくいようって思うんだ。
漫画は、ある意味、「綺麗事」が描かれています。
絵空事と言えるかもしれない。
でも、「綺麗なこと」に触れることって、やっぱりひとの気持ちを熱くさせたり、心が洗われる気持ちがするんです。
そして理想になり、小沢さんのいう、一本の糸になるのではないかと思います。
漫画を通して、自分ではない別のひとの人生や生き方を覗かせてもらえる気がします。
小沢さんは次のようにも書かれています。
大人になってからも、漫画のおかげで「つらい」と思うことは、ずいぶん減ったような気がする。なぜなら考え方の応用が効くようになったから。
窮地に陥ったとき、漫画に出会っていなかったら自分の能力・武器だけで立ち向かわなきゃいけなかった。でも、たくさんの漫画のキャラクターと知り合いになっていた小沢は、こう考えられるようになった。
「空条承太郎(ジョジョの奇妙な冒険)なら、どう考えるだろう」
「桜木花道(SLUM DUNK)なら、どう行動するだろう」
「それでもダメなら、キン肉スグル(キン肉マン)でいこう」
「最後に頼るのは、フランケン(根こそぎフランケン)だ」
こうやって、いろんな困難を克服してきたように思う。これまで読んできた漫画の数だけ、自分の中に解決方法があったんだ。
私も、自分の状況に合った漫画のなかのシーンが頭に浮かぶことがあります。
アニメですが、エヴァンゲリオンの碇シンジの「逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ…」は、仕事でしんどい時、何度も頭に浮かびました。
あと、リハビリを頑張る桜木花道の、「バスケットマンですから」も、諦めようとする気持ちを奮い立たせてくれました。
だから、小沢さんがこの本を通して伝えたいことにとても共感しました
本のなかから、印象に残ったものを抜粋させていただきます
私もバイブルのように思っているSLUM DUNKから二シーン。
でも試合になると人一倍熱く、「天才」と言われながら慢心しない姿が大好きでした。
バスケットボールは、娘がミニバスをしていた影響で試合をよく見るようになって、「ワンプレイで流れが変わる」ということ、「気持ちが切れたらそこで負けてしまう」ということを実感しました。
1ピリオド8分(ミニバスは5分)という時間を、集中力を保ち、動き続ける。
とても過酷で、でも、ひとを夢中にさせるスポーツだと思います。
改めてSLUM DUNKを思い返すと、そのバスケットの魅力が描ききられているな、と思います。
仙道のように、チームの大黒柱が発する上の一言の重みは、バスケットをしていた方は強く感じるでしょうし、仕事など日常においても、リーダーとして優秀な方は、仙道のような立ち振る舞いができる方だと思います。
小沢さんは、仙道を彷彿させる人物としてチュートリアルの徳井さんをあげています。
同期の次長課長、ブラックマヨネーズ、タカアンドトシがゴールデンタイムで番組をもち、スピードワゴンより前を走っている、と思いながらも、
「まだあわてるような時間じゃない」と仙道の言葉を思い返されるそうです。
同じく天才バスケットプレーヤー・流川楓。
ひとに頓着せず、ただストイックに研鑽しています。
花道から一方的にライバル視されており、最初はど素人の花道を歯牙にもかけていなかった流川が花道に対しての態度を変化させていくのもSLUM DUNKの胸熱ポイントなのですが、小沢さんの流川楓評が新鮮でした。
(前略)流川は小沢と同じで、なるべく周りに対して怒りたくない人なんだと思う。
人間は、相手がミスしないと期待するからこそ、ミスをすると怒る。それならば、最初から期待するのはよそうって考え方だよね。
小沢さんはたまにそんな自分自身を「冷たいのかもしれない」と感じられるそうですが、そう思われることを含めて共感しました。
「相手のことを思って」色々言う方もいるし、それが必要なこともあります。
でも、私もどこか「その人次第」と思っているところがあって、できることは自分自身のことだけだから、自分のこと以外はあまり心乱されることはありません。
流川はひとに関心がないだけかと思っていましたが、そういう見方もあるのか、と思ったのと、変わってると自分でも思っている私みたいな考え方
のひとがいることに、同志感を感じました
「喧嘩稼業」から、「プロ」についての心構えについて描かれたワンシーン。
「喧嘩稼業」は、木多康昭さんが「喧嘩商売」の続編として描かれた作品で、主人公・佐藤十兵衛が最強格闘家を目指す姿が描かれます。
小沢さんは、この章で、長嶋茂雄さんの名言を取り上げられていました。
「スターというのはみんなの期待に応える存在。でもスーパースターの条件は、その期待を超えること」
長嶋茂雄さんは、自らに「スーパースター」であることを課し、自分が理想とするスーパースター像に向けて気持ちを整えておられたのでしょう。
スポーツ選手のメンタリティはすごいな、といつも感心します。
人間は調子のいいとき、悪い時があって、それはパフォーマンスにも影響を与えます。
でも、スポーツ選手は安定した結果を求められ、結果がすべてです。
私はスポーツ選手の方はすごいな、といつも思います。
近年ならば、浅田真央選手や羽生結弦選手、イチロー選手は「プロ」だな、と感じます。
私は凡人なので、自らをスーパースターとして像を描くことはできませんが、その代わりに、これからも引き出しのなかにある、漫画の登場人物やスポーツ選手の方たちの生き方や名言に助けてもらいながらしんどい時期を乗り越えたいな、と思いました
「はじめの一歩」から、泥臭い台詞。
「はじめの一歩」はボクシング漫画で、その泥臭さと熱い闘いが魅力なのですが、「はじめの一歩」のメンタリティを一番表現しているのは、一歩を育てた鴨川会長ではないかと思います。
「成功した者はすべからく皆努力しておる。でも、成功者は自分が努力していることに気づいていない!」
「好きこそ物の上手なれ」という言葉がありますが、私は本当にそうだと思います。
私も今の仕事で、理解を深めるためノートをまとめたり、参考資料を読んでいて、「すごいね」と言われたりするのですが、私も「楽しいからしていて、努力とは思ってない」のです。
やっぱり、好きがすべての原点なのかな、と思います
色々考えさせてもらえる一冊でした
Fさん、素敵な本のご紹介とレンタル、ありがとうございます
今月24日の「漫画縛り読書会」で、Fさんはじめ、皆さまがどんな漫画をご紹介されるか、ますます楽しみになってきました…
皆さま、連休最終日。
お仕事の方も、お休みの方も、楽しい一日をお過ごしください