「正しさ」にふりまわされないコツ(和田秀樹 著)
精神科医の観点からいえば、こうした「〜すべき」「〜すべきじゃない」といった"かくあるべし思考"はメンタルヘルスに悪いものです。
「自分で自分を苦しめる正しさ」をもちすぎるのは、自分を幸せにしません。
「正しい」と思い込みすぎることは、他人の言葉をシャットアウトしてしまうことにつながります。「そういう考え方もあるかもね」という柔軟な姿勢を失うのです。
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「正しさ」が「苦しさ」になるのは、たいてい自分の「正しさ」が叶わなくなったときで、そのときにいつまでも立ち往生していないで、別のルートに切り替えられるかどうかが重要である。
苦しい思いをしたときに大切なのは、「そこからどのように開き直れるか」ということ。「開き直る」とはつまり、「自分を肯定すること」。「これでいい、これがいい」と現状を肯定する。*「開き直る」と「負け惜しみ」は違うので、注意。
「いいかげん」は「良い加減」。完璧を目指すから自分を追いつめるのあって、自分のなかの「〜すべき」と適度な距離をとる。
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人から批判されたら、「それは、そうだ」ではなく、「それも、そうだ」とつぶやいてみる。
「もし、自分がその立場になったらどうするか」を想像する。自分の「正しさ」をいったん手放して、別の人の立場から考えてみる。
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自分のいる組織の「正しさ」を時には客観的見つめ直す。定期的に外部の人と交流する。そして、外部の目で自分の組織を見てみる。*組織の中だけを見つめていると、考え方が固定的になってしまいます。
第4章 自分の中の「正しさ」を見直すより引用します。
【幼いころを振り返ってみて、自分のスキーマを書き出してみる】
【ムーブメント的な「正しさ」には乗っからない】
【「白黒ハッキリつける」「敵と味方に二分する」のをやめる】
【環境が変わったときは「考え方」ではなく「行動」を合わせる】
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「正しくあろうとする人」は、「優しい人」であることも多いのです。
できるだけ、困っている人の立場に立つのです。
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「ただしい人から楽しい人へ」と重なる部分があるのですが、ちょっと考えることがあり、自分への言い聞かせも込めて、「正しさ」についての本を紹介させてください😌
この本の著者の和田秀樹さんは精神科医ですが、経済学部の非常勤講師の経歴もあり、映画監督でもあるというように多彩な才能をもたれ、著書も多数あります。
多角的に物事を見られる方だからか、本書も読みやすく、印象に残る内容でした。
本の内容からいくつか引用していきます。
![星](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/089.png)
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また、「正しさ」は無用な争いを生みがちです。
(中略)
いくら正しいことであっても、それをふりかざせば、いたずらに争いを生みます。「正しい」からといって、他人に受け入れてもらえるとは限りません。
![星](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/089.png)
結果、「自分が正しい」と思い込むことは、自分の成長を止めることにもつながってしまいます。
上の言葉は序文に書かれている言葉です。
この序文だけでも和田さんが本書で伝えたいことが伝わってくるかと思いますが、第1章「正しさ」で自分をおいつめないから、いくつか内容を紹介します。
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![グリーンハート](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/510.png)
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「負け惜しみ」はひとを卑屈にする。
![グリーンハート](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/510.png)
次に、第2章 争わない「正しさ」の貫き方からいくつか書き出します。
![下矢印](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/121.png)
![ピンクハート](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/083.png)
「どちらかが正しい」のではなく、「どちらも正しい」。
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続いて、第3章 「正しさ」と「損得」のバランスを考えるより。
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![イエローハート](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/514.png)
第4章 自分の中の「正しさ」を見直すより引用します。
![ブルーハート](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/512.png)
私たちが抱いている「正しさ」は、大きく二種類に分かれます。
一つは、成長の過程で刷り込まれる「正しさ」で、これを心理学用語で「スキーマ」と呼びます。
もう一つが、世の中で流行している、「ムーブメント的な正しさ」です。
(中略)
だから、あなたが「〜すべき」という「正しさ」ゆえにムダに人とぶつかることが多かったり、あるいは「〜しなきゃダメ」などと自分の「正しさ」で自分を律しすぎて苦しくなったり、つらい出来事が続いているとしたら、スキーマに注目しら見直してみるのも一つです。
![ブルーハート](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/512.png)
ムーブメント的な「正しさ」はファッションに変化があるのと同じように、その時々で変化していきます。
ムーブメント的な正しさは、乱暴。
まずは、距離をもって接する。
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認知的に成熟している人とは、白と黒の間にはグレーがあり、物事は単純に二分できないことを知っている人といえます。あるいは、白も黒も、時と場合によって変わることがわかっている人といえます。
認知的成熟度が高い人ほど、状況に応じて柔軟な対応ができるようになったり、さまざまな価値観を受け止められるようになったりするのです。
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私は、「考え方を変えよう」「価値観を変えよう」と努力するのではなく、単に「外国に引っ越した」と思えばいいとアドバイスします。
最後に、第5章 優しい「正しさ」とは何かより引用します。
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(中略)
「他人の気持ちを正確にくみ取るなんて無理」と言う人がいるかもしれません。けれども「正確に」などと難しく考えすぎずに「できるだけ」でいいのです。
自分の覚書の意味をこめて、かなり内容にふれましたが、最後の和田さんのメッセージには触れずにおきます。
興味を持たれたら読んでいただきたいです![ニコニコ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/024.png)
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周りの人と足並みがそろわないような気がしている方、頑張りすぎて疲れた方、優しくなりたい方にオススメの一冊です
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