フォッサマグナの東側では、残念ながら日食が拝めませんでした…。

楽しみにしていたのに残念えーん

 

さて、配信ラッシュの週末がはじまり、昨日土曜日が忙しかったこともあって、まだ観ぬ番組が溜まっています…が。

ひとまず、昨日配信されたこちらの番組、タイムシフトで観てきました!

 

 

Online Reading「百合と薔薇」Vol.1 Day1



 

脚本に川尻恵太さん、演出は名監督の堤幸彦さんおねがい

1年前に舞台でやった作品の配信バージョンということですが、もともと脚本の評判が良かったそうで。

確かに面白かったです。

さすが川尻さん…サクセス荘の生みの親はやっぱり違うぜビックリマークビックリマークビックリマーク

 

今回は2夜連続配信の一夜目で、キャストの組み合わせは以下の通り。

天野ヒカル役:荒牧慶彦さん

芝崎アキラ役:有澤樟太郎さん

夏目ユウキ役:阿久津仁愛さん

五所川原シノブ役:小林顕作さん

 

私は完璧に初見だったので、どんな話か全く知らず。

あらすじをみると同性同士の恋がテーマとのことで「…BLもの?」と思っていたのですが、観てみるとBLものとは言えない。

じゃあなんて言うの?と聞かれると非常に難しいのですが、同性同士の恋がテーマのふざけたヒューマンドラマ…とでも言いましょうか。

うーんキョロキョロ

とにかく、こういう話!とラベリングしてしまうのは惜しいような話でした。

作者が男性だということもあってか、いわゆるBLものにありがちな夢とかロマンとか、そういう空想上のキラキラしたものは出てこなくて、恋愛感情についての描写も至って淡々としており。

でも、このテーマを通して訴えたいことは、非常に良く伝わって来ました。

人が誰かを好きになるのに、社会規範とか常識とか、そういうものって全然関係なくない??みたいなことかなって。私の感じたところでは。

すごくニュートラルに「好きになる」という現象を捉えていて、気持ちよかった。

多大な悪ふざけを梱包しつつ進んでいく展開は、ちょっと不条理劇の匂い。

私は、そもそもはあまり「訳の分からない話」って好きじゃないんですが、この作品はげらげら笑いながら楽しく観られました爆  笑

荒唐無稽な部分が大量にあるからこそ、そのなかでキラリと「リアルに訴えたいこと」が光ってくるキラキラ

うむ。

なかなか勉強になったし…なんというか、男性の男性による作品だな〜と思いました。

合理性とか、客観性とか、そういう作品を成立させるために必要と考えがちなことをまるっきり置き去りにして全力でバカをする…そういう「芯からの悪ふざけ」を作品にするというのは、女性にはなかなか出来ないような気がするんですよね、これはあくまで個人的な意見ですが真顔

だから、今回の作品、本当に面白かったし、面白かったと思う自分が興味深くもありました。

なんか、すごく不思議な感覚です。笑

 

演出的には、映像の使い方がやっぱり凄いな、と。

あんなに凄い映画とかドラマとか撮ってる監督だもの、もう遊び方が半端ない。笑

舞台が出来ないから「仕方無く」配信にしたのではなくて、面白いこと全部詰め込むために敢えて配信してやろうという、ウルトラポジティブな姿勢が透けて見えます。

場面を表す写真の出し方がちょっとダサかったり、べったべたにベタなフォントのテロップ出してきたり。

その一つ一つが実に効果的なんですよね。とにかく、ちょっとしたことの感性が舞台人と違う。

画像の動かし方とか、画面の使い方とかも、舞台での演劇を撮って流すという感覚とは全然違う。画面そのものを一つの場にしているところが、すごく新鮮で楽しかったです。

言い方が難しいんですけど、どっちが良いとか悪いとかじゃなく、本当に純粋に「ただ違う」んですよね。

映像畑の手法が入るとこうなるのか〜と、非常に興味深く観ることができました。

 

キャストのお芝居も、すごく良かったです。

本当に、今日初めて顔を合わせて本番一発!でやったということでしたが、ちょっとそうは思えないくらい息ぴったりでした。

おそらく若手三人はそれぞれ面識があるでしょうから、大変だったのはたぶん小林顕作さんですよね、やることも抜群に多いし。笑

でも、本当にさすがベテランという感じで。シリアスからギャグから何から何まで、凄まじい勢いでぶっ飛ばしてましたチュー

それにしても、この方は多才ですよね…踊るわ歌うわ芝居はするわ…。

 

荒牧さんはいつも通り、安定感のある芝居がととても良かったし、いつもどおり「その場をとことん楽しむ」いたずらっ子振りを発揮していました。笑

でも、決めるシーンはきっちりかっこいいし、それでいて基本的にとても可愛いし、こんなの芝崎先生でなくても好きになっちゃうよラブラブラブ

と思いました。

ころころ変わる表情がとってもキュートで、生き生きとしているのが彼の最大の魅力ですよね。

そして何より、終盤の悲しいシーンの演技が本当に良かった。

っていうか…あの…刀ステの時もそうだったんですけど…。

荒牧くんの悲しみの表現ってものすごく巧みじゃないですか…?

もらい泣き不可避なのは私だけなんでしょうか…。

不条理劇っぽい作品によくあることですけど、展開的にちょっと強引というか、こんなことあるかよ〜って感じだったわけですよ、終盤の盛り上がり。

で、私は冷静に突っ込みをいれてたわけですよ、心の中で。

不条理劇にありがちな力技だなと感じていたわけですよ、確かに。

 

なのに、ぼろ泣きですよえーん

ぼりぼり食べていたじゃがりこのしょっぱかったこと…。

 

 

今回はじめて拝見したのは阿久津仁愛さん!

仁愛で「にちか」って読むんですね…しらなかったびっくり

テニミュ3rdシーズンで越前リョーマ役を射止めた実力派ということは前に雑誌で見て知っていましたが、動く姿を観たのは初めて。

とにかく、とっても、とっっっっっっても可愛い!!!ラブラブラブ

お芝居はもちろん言うことなしで、でも朗読劇はこれが初めてだったんですって!

若いって凄いね…(遠い目)

反省会では慣れてなさそうな素振りもみせていたし、初めてのことがたくさんあって戸惑ったということをお話しなさっていましたが、本番中は実に堂々としたもので、さすが主役を射止める男は格が違うぜ、と思いました…。

 

 

そして、今回心底びっくりしたのは、有澤樟太郎さんびっくり

え、いつの間にこんな上手になってしまったの…!?

いや、もちろん、もともと器用そうだな、お芝居も良い感じだなとは思っていましたけども、こんな…え、凄くない!?!?!?

テンションが高いお調子者でありつつも、決めるところはきっちり決めないといけない…そんな絶妙なさじ加減が求められる役どころを熱演。

自然な演技を通り越して、芝崎アキラがそこにいる、としか見えないくらい、芝崎アキラが架空の人物とは思えないくらいでしたびっくり

反省会になって初めて、「あ、有澤樟太郎いたんだ」みたいな、ちょっと大げさだけど(笑)そんな感じでした本当に。

またさ、いいのよ、終盤がさ…泣かせるのよ…。

すごくこう…リアルなさ、アキラが背負ってきた、自分は人とは違うんだっていう悲しみがさ…観てるこっちにまでじわじわ沁みてくるんですよ。

思わずシンクロしてしまうような切ない表情があんまりリアルで…いや、本当に、有澤樟太郎すげぇって思いました。

実際、先日配信されたリーディングシアター「緋色の研究」には、鈴木拡樹さんと組んで木曜日に出てましたけれど、めちゃくちゃ評判良かったですもんね…。

とんでもない実力者がまた一人…ちょっと、またチェックしよう…こうして気になる俳優がどんどん増えていくんだ…嬉しいな…ゲッソリゲッソリゲッソリ

 

 

 

さて、Online Reading「百合と薔薇」Vol.1は、Day1、Day2とも、まだまだチケット購入可能とのこと。

一度買ったらビデオで何度も見られるし、なによりこのクオリティで600円!凄い!!全然回し者じゃないけれど、これはおすすめ度かなり高いです!!

 

 

 

さて、今夜はDay2の配信。

気づいたらもう間もなく…ということで、そろそろ準備しなくては…!

全く違うキャストが作る物語、どんなものになるのか、楽しみです!!

 

では、また!