9月下旬の受診まで、
とてもとても長かった。


それでも仕事に育児に家事も
しなければならない。


これ以上転移があれば手術はできない。


癌とともに共存していくことになる。



怖い怖い怖い…


どうか、これ以上のことがありませんように。




次の受診までの間、お墓参りに行った。

ご先祖様に祈った。


お願いです。
まだ夫を連れて行かないでください。

おじいちゃん、
おばあちゃんになるまで
一緒にいたいんです。


夫がボソッと言った。


「せめて、子供が成人するまでは生きたいな。」


そんなこと言わないで。
もっともっと長生きしてください。


夫の姿を見るだけで涙があふれた。



私は夫が再発、
転移したのは自分の責任だと責めた。

「私が食事に気を使わなかったから。
私が夫の体調を気にかけてあげなかったから。
何で潰瘍ができた時、
すぐに大きい病院に行くよう言わなかったのか。
パパごめん。」

泣いて謝る私に、


初めに受診したのも、
大きな病院を紹介されたのも早かった。
癌になるのは誰のせいでもなく、止められない。

と私を責めることも、
初めに通院した耳鼻科の医師を
責めることも一度もなかった。

夫は前の癌告知の時もだったが、
1回も泣いたことがない。
弱音もほとんど吐かなかった。


『後悔しても仕方がないから。
その時間が勿体無いよ。
これで死ぬつもりはないし、
病気になって今が人生の中で1番不幸かと言ったら、そうではないしね。
まだ子供達やあなたを置いて死ねないよ。』


周りにもほとんど相談しなかった。

方向性も決まらないのに、
人に話すと動揺させるだけだと。


何て強いのだろう。


弱い奥さんでごめん。
私がしっかりしなくちゃ。
夫と子供達を守らなきゃ。

どんな結果であろうと、
全力で治すために頑張ろう。