公園の梅の木の下でお昼を食べてたら、
おじいさんが近づいてきた。
『ここで咲いてるのはここだけ?』
って聞くので『さあ?』と答えた直後、
おもむろに若い枝を手にとって
パキッ!ブチッ!と折った。
いきなりだったのと、
さも当然のような行動だったので
ポカンとしてしまった。
咄嗟に
『折っちゃうんですか?』
と言ったら、
『家に飾ろうと思って』と
しれっと言った。
その図々しさとモラルのなさに
言葉を交わしたくもないくらいの
嫌悪をおぼえて、
無視をすることにした。
今思えば
『公共のものですよ』
『折ったらいけないんですよ』と
言ってやれば良かったと後悔しているけど、その時はもう、
いろんなことが頭を駆け巡ってて
どうにもならなかった。
悔しい。
梅の枝を手に入れた自分勝手な老人は
梅の香りをかぎながら、
ヨチヨチお散歩している龍紀に向かって
『おいでおいで~』と声をかけてきた。
イライラした。
さっきまで、美しく咲く梅の木を見て
指を指し『あー!あー!』と言って
喜んでいた龍紀の目の前で枝を折った上、
その枝をフリフリ、
フェンス越しに
龍紀をてなづけようとしている
図々しい老人!

腹立たしい!龍紀に近寄るな!

私の思いをよそに
まだ『おいでおいで』を言い続ける老人。

龍紀は。。。



老人にも梅の枝にも興味を示さず
プイッとスルー。
私にしがみついてきました。

私は心のなかでガッツポーズ!
よくやった龍紀!グッジョブ龍紀!
エライ!
あんなやつ無視して大正解!!
なんだか勝った気分です。

老人は『だめかー』と言って、
少し近くにいましたが、
私も龍紀も相手にしないのを見て
去っていきました。

老人は
おじさんに近い老人で、
きっと定年退職して少し...くらいの歳。
(老人という表記はおかしいかもしれないけどおじさんと書きたくなかったのであえて)
なのに、子供でもわかる
『枝を折ってはいけない』ってこと
解らないのかなぁ。
税金払ってるんだから、とか言いそう。
そういうヒトに限って
『だから若いやつは...』とか言うんだ。
若い子の方がよっぽどきちんとしてるよ。

腹立たしくて、悔しくて
いまだに一言一句思い出すくらい
頭に来たけど
龍紀のお陰で少し気が晴れました。
ありがとう龍紀。

帰りがけに梅の木に
『痛かったよね。守れなくってごめんね、
また来るね』と
言ってきました。

龍紀が自然を大切に、
草花を愛せる子になりますように。