20年近く前に、たまたま図書館で見かけて、気に入ったので、かなり奮発して買って読んだのがこの本、「沖縄を知る事典」

 

 

で、その中に、沖縄での「宗教的戦時下抵抗」の例として、当時の「エホバの証者」(灯台社)である当山昌謙さんがありましたので、ここに紹介。

 

灯台社(当山昌謙)

1916 (大正5)年、那覇市住吉町にて六人兄妹の三男として出生。県立第二中学校在学中、次兄が灯台社のパイオニア上運天先文らと布教活動を始めたのを契機に、1936(昭和11)年、洗礼を受け「エホバの証者」となる。翌年布教のため台湾へ渡り、1938年に応召、中国戦線に赴く。

 

軍隊では前線の恐怖の中、キリスト者としての良心に懊悩が続く。1941年、上等兵への昇級を拒否するが、上官の巧妙な説得で承諾、自らの精神的汚点として苦悩する。1942年、天長節への不参加など国体や儀礼への抵抗運動をとる。

 

同年5月に除隊、布教活動を再開するが、灯台社文書の入手困難、信徒の大量検挙など苦境の中、古い文書の戸別訪問による回覧や聖書研究会の開催などを行う。また神社参拝や宮城遥拝不参加などの不敬行為を重ねるが、周囲から黙殺される。ところが勤務先の運送会社が産業報国会に加わっていた為、当山の指揮で社員が御真影奉拝を行ったことから、「霊的姦淫」の意識に苛まれ退社。再び単独で布教活動をしていた1943年8月、特高に逮捕され、未決囚として那覇刑務所に送致される。

 

1944年の10・10空襲後は防空壕での拘置生活を送り、1945年、腸捻転で生死をさまよう中、霊的体験を経て奇跡 的に回復し、これを契機にさらに信仰を強めて行くと、同年5月、沖縄戦下の解散命令により出獄、6月に米軍の捕虜となった。

 

戦後は明石順三やその長男真人に、手紙で自らの指針を問うが、結局組織的な活動には参加せず、養鶏業の傍ら、独自に聖書研究や信仰生活を続ける。1986年、クモ膜下出血により逝去。

 

天皇制イデオロギーと沖縄固有の信仰との圧迫の中、孤立無援の状態で幾度も挫折しながら非転向を貫いた当山昌謙の生き方は、沖縄における稀有の宗教的戦時下抵抗の事例として、また 灯台社信徒としても独特の抵抗のあり方として特筆に値する。

【参考文献】

 ◇ 高坂薫 『沖縄-或る戦時下抵抗-当山昌謙と灯台社』 (春秋社 1978年)

当山本人に取材した最も詳細な研究書。

 

◇ 渡嘉敷唯正 『戦火の中の受刑者たち』 (閣文社 1988年)

沖縄戦下の那覇刑務所を内側から描いた貴重な記録。

 

親富祖 恵子 (註:本欄執筆者)

 

以上、『沖縄を知る事典』 (日外アソシエーツ 2000年) 「第2章 近代沖縄の沖縄の抵抗運動」 p25~より

 

内容について、私からのコメントは特にありません。

 

引用元の本

沖縄を知る事典 沖縄を知る事典
9,180円
Amazon

2000/5/6 発行。

既に古い本になってしまいましたが、沖縄の入門書と言って良いか。読む事典。

18ジャンルに分けた用語解説で、沖縄のことを多面的に知ることができました。

占領時、米軍は沖縄のことを「琉球」としか呼ばなかった理由、わかりますか?

 

上記引用内の参考文献

上記参考文献をAmazonで検索してみました。

高坂薫さんの本。(出品がない?)

1978/10 発行。

 

渡嘉敷さんのものはありました。

1988/11 発行。

わたしもまだ読んでません。

「太平洋戦争で激戦地となった沖縄に於ける受刑者と刑務所職員の立場を越えた人間善意の行動記録」だそうです。

 

その他、関連本

灯台社と言えば、こちらは有名ですよね。

数年前の「スパイ法」「戦争法案」の時に関心が高まって入手困難になったせいか、岩波が再版したようです。

 

普段は、古本Amazon価格¥1+配送費からです。

そろそろ僕も、買って読んでみよう。

 

次。

 

JW以外の日本の一般(?)のクリスチャンでも、兵役に関してはあれこれ苦悩した方がおられます。

そのお一人に「洋菓子のニシムラ」創業者の西村久蔵さんがいらっしゃいます。

思い出しましたので一緒にご紹介。

 

三浦綾子の小説の一つで、札幌のクリスチャンの人生をつづる、感動的なお話です。

(下手なJWの経験記事よりも、よっぽど感動しますよ。)

 

今はなくなってしまったようですが、「洋菓子のニシムラ」って、札幌人なら誰でも知ってます。

昔、札幌の地下鉄駅に確か「安くておいしいケーキのお店」があったと思いますが、その話も関係しています。

 

ちなみに西村久蔵氏は、(JW神権用語を使って言えば)三浦綾子氏の”研究司会者”の一人です。

 

(編集後記)

おおっ! 引用部分を線で囲めるようになったぞ!!

(検索すれば、割と簡単でした。 なんで今までしなかったのかw。)

HTML表示にして、

<div style="border-style: solid ; border-width: 1px; border-radius:5px; padding: 5px 20px 20px 20px;">
をコピペして、ここに記事を打って、最期に、

</div>

して、完成!!!

ああ~、大・進・歩w!

 

話は変わりますが、もうすぐ10月ですね。

中国、今年の国慶節は、建国70周年です。

公寓の入り口に国旗が、のんきにはためいていたりもします。

でも日本の新聞によると、北京は“臨戦態勢”なんだとか。

 

(記事の終わり)